【みやま市】10月21日(土)、まいピア高田で「新開能」が開催! みやまの伝統が今年も蘇ります♪
2023年10月21日(土)、高田町のまいピア高田で「新開能(しんがいのう)」が開催されます!(スタッフの方に確認したところ、入場無料となっています)
新開能は、正式名称を「寶満神社奉納能楽(ほうまんじんじゃほうのうのうがく)」といいます。
高田町北新開にある寶満神社は、古代に宝満宮竈門神社(ほうまんぐうかまどじんじゃ)を勧請して建立され、後に柳川藩初代藩主の立花宗茂(むねしげ)公によって再興されたといわれています。
新開能の起源としては諸説があり、古い地誌には「1640年(寛永17年)に柳川藩のお抱え能楽師が能の奉納を行ったことが起源となっている」という記述も見られますが、広くは1716年(享保元年)、柳川藩代代藩主の立花鑑任(あきたか)公が祈願成就のため寶満神社に能楽を奉納し、このことが新開能の始まりとなったといわれています。
当初、新開能は専門家である能楽師によって上演されていましたが、後に寶満神社の氏子たちがワキ(シテ(主役)の相手役)やツレ(シテやワキの助演役)などを演じるようになりました。こうした地元の人びとが能を上演することは全国的にも珍しく、新開能は1976年(昭和51年)に福岡県の無形民俗文化財に指定されました。 現在、新開能は毎年10月第3土曜日に奉納上演されています。
ちなみにみやまは、新開能のほかにも日本の伝統芸能にゆかりがあります。織田信長が舞ったといわれる「人間五十年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり」という一節が有名な「敦盛」は、「幸若舞」の演目の一つです。幸若舞は、中世に流行した芸能で多くの戦国武将に愛好されましたが、明治以降その伝統はほとんど途絶えてしまいました。今では、全国で唯一みやまの瀬高町大江の幸若舞保存会にのみにその伝統は継承され、毎年1月20日に幸若舞の舞台が披露されています。
2023年の新開能では、有名な修羅物(しゅらもの。武士の亡霊が主人公となる曲)「敦盛(あつもり)」も上演されます。幸若舞と同じく平家物語の一節を題材としたもので、幽玄さと悲哀の美が強く感じられる演目です。
室町時代に成立した能は、現在に至るまでの長い歴史の中で独自の様式を受け継いできた日本独自の古典芸能です。芸術の秋、みやまの歴史に思いを馳せて新開能を堪能してみませんか♪
●寶満神社(新開宝満神社)●
〒839-0204 福岡県みやま市高田町北新開270
●まいピア高田●
〒839-0215 福岡県みやま市高田町濃施14