女性会社員のおこづかいや昼食事情を探る
男性会社員と比べて女性会社員の挙動はあまり調査対象に挙がる事が無い。新生銀行が定点観測的に調査を実施、その結果を公開している「サラリーマンのお小遣い調査」を元に、彼女らのおこづかいや昼食事情にスポットライトを当ててみる。
今調査では題名通りサラリーマンをメインとしているが、2015年分は女子社員へも同様の調査が行われており、各種動向を知ることができる。まずは一か月あたりのおこづかい平均額を確認すると、平均額は3万4468円。男性平均額と比べて3000円ほど低い水準となっている。
同一年代ならば女性就業者の方が平均賃金が低い実態は知られていることから、賃金に応じたこづかいを設定しているのか、あるいは自分のこづかいいをセーブして世帯に収めている・貯蓄に回す傾向が強い。また女性は特に若年層と中堅層以降における正社員比率に差異があり、若年層ほど正社員率は高く、収入も大きいのが影響していると考えられる。
続いて昼食時の様式傾向。要は就業時の昼食ではどのようなスタイルをとっているか。合わせて弁当持参時を除く、昼食代の平均額も掲示する。サラリーマン、つまり男性会社員では持参弁当、購入弁当、外食の順だったが……。
女性においても男性同様、持参弁当率がもっとも高く、購入弁当、外食、社員食堂との順位に違いは無い。一方、持参弁当率は男性と比べて極めて高く、半数を超えて56.3%との高値をつけている。
独身の場合、必然的に持参弁当は自らが作ることになる。その際、お弁当として耐えうるものを作れるか否かを考えれば、男性よりも女性の方が、持参弁当率が高くなるのも納得は行く。また男性より女性の気遣いが強いことが容易に想像できる健康管理の観点でも、購入弁当や外食よりも、持参弁当の方が都合は良い。女性の持参弁当率がここまで高いのも、そして同時にカロリー面で不安材料が多い外食において女性の値が有意に低いのも、理解はできる。さらに外食店で提供される分量が、女性にとってはやや量が多い場合があるのも一因かもしれない。
意外なのは、女性の「購入弁当」の値がさほど男性と変わりないこと。昨今のコンビニなどで展開されている、低カロリー志向、あるいは女性にターゲットを絞った食品群が、ある程度受け入れられている結果の可能性はある。女性の世代別内訳を見ると、購入弁当の世代別差異はほとんどなく、全世代にそれなりの支持を受けていることになる。
金額面では世代によって差があるものの、男性より女性の方が高い。特に中堅層以降は、今年ではおこづかい額の減額の影響を受けたと思われる男性と、(20代以外は)さほど変化の無い、50代ではむしろ前年からアップした女性との間で、大きな差ができているのが分かる。こづかい額そのものは女性の方が低いことから、女性がより多くの割り当てを行い、昼食を楽しんでいるようすがうかがい知れよう。
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