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キャンプ場開拓のトイレ事情#35

KAGARIBI八ヶ岳南麓で夫婦セルフビルド生活

開拓する土地が決まったら、まず何をしますか?

そう、「トイレ環境」を整えることです。

トイレが無ければ長時間の作業もできず、ましてや泊まり込みでの作業もしにくくなります。もちろん男性はある程度ならなんとかなりますが、嫁さんに外でしろ…とはなかなか言えません(笑)

いつかは快適なトイレを用意したいですが、それはまだまだ先の話。

開拓中に何度も近くの公衆トイレに行くのは効率的ではありませんし、ギリギリまで耐えて間に合わなかったなんてことになったら心が折れかねません(笑)

そこで今回はどんなトイレを検討してきたのか、そして実際にどう対処したのかをお話ししていこうと思います。

匂わず、衛生的「ラップポン」

まず一番最初に検討していたのが、トランク型の災害用トイレです。自動的に排泄物をラップしてくれて、匂いをしっかりと封じ込めてくれる代物。そのまま可燃物として捨てることも出来るので、衛生的で持ち運びもラクなポータブルトイレです。電源についてもポータブルバッテリーで利用できますし、キャンプやバンライフでも活躍できるのではないかと思い候補の一つに入れていました。

ラップポンの公式ホームページ

このトイレをそのままキャンプ場のトイレとして使うのもアリかと思っていました。

僕たちがキャンプ場を作るのは「キャンプを楽しんでもらいたい」というものだけではなく、「アウトドアに慣れて欲しい」という想いもあるのです。万が一の災害時に、このようなトイレを利用しなければならない時、一度使っていればストレスなく使えるはず。そういった「野外の活動を体験できるキャンプ場」を目指しているからです。

ただ。導入するには少しお値段が高いのです。(本体約18万円)そのままキャンプ場で使い続けるということであれば良いのですが、その場合のコスト面(日々の凝固剤や排泄処理袋)などを考えると現実的ではなかったり。そういった理由で保留になっています。

畑の堆肥に使える「コンポストトイレ」

北杜市に引っ越してきてから家庭菜園も始め、今後小さな畑もやれれば…なんて構想しているのですが、そこで有効的に使えるのがコンポストトイレです。

実際に友人がコンポストトイレを導入したキャンプ場を経営していますが、匂いもそこまでせず、かつ畑に利用できるのはかなりいいですよね。不特定多数の方の排泄物で作った堆肥で畑をするのはちょっと…というのであれば、ハーブや観葉のための植物を育てるのに利用してもいいかも知れません。

このコンポストトイレについては引き続き検討していこうと思っていますが、開拓予定地でその排泄物を堆肥にしていくスペースなどがすぐに用意できなかったためこちらも保留中です。

レンタルしてしまえ「仮設トイレ」

工事現場やイベント会場などでよく見かける汲み取り式トイレ。まずトイレ事情を考えるとこちらをイメージされる方も多いのではないでしょうか。

確かに面倒な排泄物は業者が対処してくれますし、簡易的にすぐトイレを設置できるというメリットがあります。

ただ、コスト的に僕たちはすぐに断念。のんびり開拓の僕たちにとってはどうしても費用が嵩みます。例えば洋式タイプの簡易トイレではあれば一週間45,000円〜(汲取費用除く)とかではないでしょうか。個人で開拓していくとすれば、短期間での開拓では済みません。ですので、こちらは却下となりました。

折りたたみ式「簡易ポータブルトイレ」

結局僕たちが選んだトイレ事情に対応したのは簡易ポータブルトイレ。

折りたたみできる簡易ポータブルトイレ
折りたたみできる簡易ポータブルトイレ

折りたたみ式のトイレにビニール袋を被せ、凝固剤で固めて可燃物として廃棄する方法。何より安く、簡単にできてしまいます。おそらくゼロから自分でキャンプ場開拓する方が選ぶ、一番多い方法ではないでしょうか。

要は排泄する「快適な環境」を整えてあげれば、このようなポータブルトイレでもいいのです。

では「快適な環境」は何か。

  • 匂いがしない
  • 周囲からの視線が気にならない
  • 虫など湧かずに衛生的
  • 手が洗える
  • 排泄物の処理がラク

確かに家にある水洗トイレに比べれば快適な環境ではないと思います。ですが、開拓する上での最低限の衛生さ、快適さは整えられるんじゃないかと。

この簡易ポータブルトイレが気になる方は、動画と合わせてご覧頂ければと思います。

長々と書いてしまいましたが、キャンプ場開拓の「トイレ事情」は大事な部分です。ぜひ最初にイメージしておくことをオススメ致します。

KAGARIBI けい

八ヶ岳南麓で夫婦セルフビルド生活

ハイエースに寝泊りしながらキャンプ場開拓を目指していましたが、とある理由でキャンプ場経営を断念。 今は山梨県の山の土地を購入し、自分達の家をセルフビルド中! 開拓を通して『自分で生きる力』を身につけ、自給自足生活を目指して第二の人生へ向けて挑戦していきます。

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