【善通寺市】レンタルカフェで「一日店長をどうぞ」 フェアトレードの雑貨店カガラカンに貸しスペース誕生
「得意な料理を生かして一日カフェを開いてみませんか」。善通寺市生野本町のフェアトレード雑貨店「zakka カガラカン」に、カフェもできるレンタルスペースが誕生しました。フェアトレードのコンセプトを尊重する利用者なら、オーナー夫妻と相談の上で借りることができます。8月後半は3日間、レンタルカフェが開催されます。
昭和な雰囲気のリノベ空間
白い壁に茶色の床、そして昭和のガラス窓がレトロな雰囲気を醸し出しています。12席の座席が作れるレンタルスペースが7月27日にオープンし、既にフラワーアレンジメント教室やカフェが開かれました。
レンタルスペースを経営する山本愛さんと哲哉さん夫妻は、「倉庫に使っていた空間の雰囲気が素敵なので、何かに活用したいと思っていました。利用者の皆さんの考えを持ち寄って、この空間を一緒に作っていけたらいいなと考えて、オープンしました」と話します。
貸出の条件は、カガラカンで取り扱っているフェアトレードのコーヒーと紅茶をカフェで提供すること。それ以外は細かく決まっておらず、カガラカンのコンセプトに共感する人なら山本さん夫妻と相談の上で、借りることができます。使用料は要相談です。
「この場所からフェアトレードを発信してきたいと思っているので、料金は低価格に設定しています。利用者は、試験的にカフェを開いてみたい人、余暇の時間を使って何かしてみたい人などを想定しています」と哲哉さん。
既に決まっているレンタルカフェの日程は、8月19日に「ままどん米カフェ」、8月24・31日に「Ryokuカフェ」など。それぞれ、シフォンケーキやランチプレートが楽しめます。
キッチンで作った料理を提供する許可は取得済みで、食器類やテーブル・椅子などカフェを開くために必要な道具類を借りることができます。
「カガラカン」はフィリピン語で「よろこび」という意味。山本さん夫妻は「このスペースから、喜びが広がってくれたらいいですね」と話していました。
夏の間は屋根を閉じていますが、秋頃には屋根を開けてオープンな空間を作ることができるそう。音楽のワークショップやイベントも計画されているようでした。
雑貨・洋服・器・靴のショップに併設
「カガラカン」の雑貨を覗いてみました。インドなど海外の衣類や日本の益子焼などが並び、7割がフェアトレードの商品で、3割が国内の手作り品で構成されているそうです。
女性を中心にフェアトレードに共感するファンが集う雑貨店で、愛さんは「自分で長く使ってみたいと思う品物を取り扱っています。お店の雰囲気に合うお客さんが来てくださいます」と話していました。
カフェで使ってもらうフェアトレードのコーヒーと紅茶には、「仕事を作る」ことで途上国の人を支援する意味が込められています。そして、対等な関係で適正な価格による取引を心がけることが大切にされています。
持続可能な農業に取り組みやすくすることも考えられており、単一栽培ではなく森林栽培と呼ばれる多品種栽培によって、不作のリスクを軽減することができるそうです。途上国の人々の暮らしを守るためにも、「フェアトレードを身近に感じてほしいです」と山本さん夫妻は話していました。
山本さん夫妻がフェアトレードに取り組み始めたきっかけは、愛さんが学生の頃にフィリピンで、ゴミの山にいる子どもたちの姿に胸を痛めたこと。愛さんは「私にできることを何かしなくてはと思いました」と話していました。
カガラカンでは、期間限定の展示イベントなども開催されています。レンタルスペースを借りてみたい人は、雰囲気を覗いてみてはいかがでしょうか。
基本情報
名称 : zakka カガラカン
住所 : 香川県善通寺市生野本町2丁目11-21
アクセス : JR善通寺駅から車で5分程度(駐車場あり)
営業時間 : 午前11時から午後5時
定休日 : 毎週火・水曜日(臨時休業あり・年末年始)
電話番号 : 090-6553-3088
公式サイト