Yahoo!ニュース

Twitterがダイレクトメールの140文字制限を撤廃

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
Twitterのダイレクトメールは、140文字制限を撤廃した

Twitterは140文字制限のサービスとして知られてきましたが、プライベートにメッセージをやりとりする「ダイレクトメッセージ」(DM)で、140文字制限を撤廃しました。これによって、ユーザーは、文字数制限にとらわれず、他のユーザーとのメッセージを楽しむ事ができるようになりました。

Twitterは早くからダイレクトメッセージの機能を搭載してきましたが、必要最低限の機能しかなく、「シンプル過ぎた」ことから、メッセージアプリの市場での存在感はありませんでした。LINE、Facebook Message、SnapChatなどの、流行のアプリのようなメッセージアプリの盛り上がりを享受できていません。

今回のダイレクトメールの140文字制限撤廃についても、長いメッセージが書けるようになっただけで、スタンプ機能や投稿した内容が消える機能などは、特に用意されているわけではありません。やはり、依然としてシンプルなままです。

メールの代替に最も近い存在になれるか?

個人的にチャレンジして欲しい、Twitter DMの未来は、メールの代替です。

いや、これだけメッセージアプリが普及しているのだから、もうメールを置き換えることもないだろう、という意見ももちろん分かりますが、メールアドレスは「xxx@yyy.zzz」という形式のアドレスですが、Twitterは「@xxxx」というアドレスの形式。後者の方がシンプルですよね。

LINEやFacebook Messageは、基本的に、サービス提供者が作ったアプリを使わなければなりませんが、Twitterにはサードパーティのクライアントソフトが多数存在しており、自分の好きなアプリでツイートやDMを使うことができます。メールクライアントを選べるという点も、メールとTwitter DMの共通点と言えるでしょう。

そしてもう1つ、昨今ビジネスアプリが、独自のチャットやメッセージを搭載するようになりました。これらのサービスを統合する存在としてのニーズはあるのではないか、と思います。

Evernoteにはワークチャットという機能があり、Dropboxにも書類について議論するチャット機能がついています。しかし乱立しすぎていて、結局そのサービスのメッセージングを使わずにいます。Twitter IDによって、複数のサービスのメッセージングを束ねたり、サービス間で交換する役割を果たしてくれると、便利になりそうです。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

松村太郎の「情報通信文化論」

税込330円/月初月無料投稿頻度:月4回程度(不定期)

米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

松村太郎の最近の記事