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介護職。妻から「お金がない。もっと働け」と言われ続け、3年前に離婚しました~おみおじリポート189~

大宮冬洋フリーライター
52歳のケアマネージャー。養育費は一括で払い終え、婚活開始です。(本人提供)

エッセンシャルワーカーの登場。社会を支える現場で責任を果たす姿はカッコいい!

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
 年齢を重ねたからなのか、コロナ禍を経験したからなのかはわかりませんが、いわゆるエッセンシャルワークへの尊敬と興味が高まっています。社会の根底を支えているそれぞれの現場で地道に責任を果たす姿はカッコいいですよね。柔らかな迫力のようなものを覚えることすらあります。
 埼玉県内でケアマネージャーとして働いている河合勝則さん(仮名、52歳)もその一人です。こちらの話をよく聞いて、それでいて自分の考えも伝えられる雰囲気を持っています。ちなみに彼が婚活用に用意した写真の出来がひどいのではっきりとダメ出しをしました。初対面でも率直に話せるような安心感がある人物です。

真面目に働いている河合さん。プライベートではお茶目なところがあるようです。友人に撮ってもらったお気に入りの1枚とのこと。(本人提供)
真面目に働いている河合さん。プライベートではお茶目なところがあるようです。友人に撮ってもらったお気に入りの1枚とのこと。(本人提供)

残りの人生が「週単位」の利用者も。できる範囲で希望をかなえるのも仕事です

 居宅介護支援事業所で働いているという河合さん。ケアマネージャーとしてチームを編成して介護プランを作成するため、介護現場に赴くことは多くないそうです。
「自宅から自転車で10分ほどの事業所には週2日の出勤で、あとはテレワークです。勤務時間は8時半から17時半まで、定休日である日曜日を含めて定期的に休めています。休みの日にも利用者や病院、介護サービス事業者などから電話がかかってくることはありますが、状況に応じて対応するのも仕事のうちです」
 今の勤務先では、利用者の状態と意向に寄り添った介護が実践できるのがやりがいにつながっているそうです。利用者の中には癌などで「残りの人生が週単位」というケースもあるとのこと。
「ご本人の希望をかなえてあげられるとやりがいを感じますね。疎遠になっていた家族に会うとか、好きな公園の菖蒲を観に行く、といったこともできる範囲で支援しています」
 まさに天職に就いている河合さんですが、プライベートのほうは順風満帆とは言えなかったようです。高給取りではないことなどが理由で前の配偶者とは不和になったと振り返ってくれました。

ストレスが溜まりやすい職種なので気分転換も大切にしている河合さん。群馬県のスキー場での様子です。(本人提供)
ストレスが溜まりやすい職種なので気分転換も大切にしている河合さん。群馬県のスキー場での様子です。(本人提供)

運良くパートナーができたら、前の結婚の反省を生かして会話を大切にしたい

「28歳のときに結婚し、前の妻との間には2人の息子がいます。料理を教えたりキャンプやスキーに連れて行ったりと息子たちとのコミュニケーションは多く、長男が社会人で次男が大学生になった今でも関係性は良好です。でも、専業主婦だった妻とはいつの間にか会話がなくなっていました。私は夜勤もやって頑張っていたのですが、『お金がない。もっと働け』と言われ続けて……」
 息子たちの成長を見届けて河合さんは離婚を決意。自宅を売却し、そのお金で残りの住宅ローンを支払い、子どもの養育費や学費は一括で渡したとのこと。3年前の出来事です。
「アパートで一人暮らしの今は自分の趣味なども楽しめています。お酒は毎日たしなんでいますし、旅行も楽しんでいます」
 ただし、「決して一人好きではありません」と河合さんは強調します。旅先では景色や食事を分かち合う女性がいたらいいなと思うことがあるそうです。
「毎日の夕食も会話があったほうが美味しいですよね。運良くパートナーができたら、前の結婚の反省を生かして会話を大切にしたいし、グルメなドライブや温泉巡りなどもご一緒できたら幸いです。もちろん、相手の趣味や仕事は尊重します」

自作の「野菜つけ麺」。「麺とスープとメンマは市販品を使用しました。麺は茹でた後に冷水で〆め、豚こまと野菜は中華鍋で炒めております」(本人提供)
自作の「野菜つけ麺」。「麺とスープとメンマは市販品を使用しました。麺は茹でた後に冷水で〆め、豚こまと野菜は中華鍋で炒めております」(本人提供)

40代50代の女性はみんな強い。それは「自分をコントロールできる力」とも言えます

 河合さんの話をマチコ先生は終始穏やかな表情で聞いています。約20年間の結婚生活の経験があり、反省もしている河合さんには安心感を覚えるのだそうです。僕と同じ感想ですね。
「仕事も趣味も充実されているので、話の引き出しも多そうです。会話を重視するオネットの女性たちは喜ぶと思います」
 と褒めつつも、マチコ先生は確認も怠りません。河合さんが結婚相手の女性に望むイメージを確認しました。
「私は相手にあれこれ望める立場ではありませんが、一つだけ言わせてもらえれば気持ちに余裕があるのんびりした方を希望します。夫婦であってもきつい言葉などはぶつけ合わない、思い合える関係性でありたいですね」
 おそらく前妻からの思いやりのない言葉がトラウマになっているのでしょう。マチコ先生は現実と照らし合わせて軌道修正を図りました。
「河合さんの再婚相手になり得る40代50代の女性はみんな強いです。でも、その強さは自分をコントロールできる力と言い換えることもできます。家族といえども他人なので、言い方には注意するはずですし、歩み寄る姿勢もあるでしょう」
 恋愛の場では、ふんわりした雰囲気の弱々しい感じの女性がモテたりします。しかし、知力や生活力が本当に弱いと他者を受け入れることができず、甘えられない場合は暴言を吐いたりしかねません。今後の河合さんは女性の「弱さ」ではなく「強さ」に着目してほしいと思います。そして、対等に支え合って豊かになれるような関係を目指しましょう。

河合さんの趣味の一つは旅行。「離婚後は、毎年台湾に一人で行って気持ちの赴くままに観光したり食事したりしてのんびりするようになりました。再婚できたら、一緒に行きたいです」(本人提供)
河合さんの趣味の一つは旅行。「離婚後は、毎年台湾に一人で行って気持ちの赴くままに観光したり食事したりしてのんびりするようになりました。再婚できたら、一緒に行きたいです」(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。河合勝則さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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