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ノア・シンダーガードが36年ぶりに達成した快挙の中身とは?

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
36年ぶりに快記録を達成したノア・シンダーガード投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

【シンダーガードがレッズ戦で完封勝利&1本塁打】

 メッツのノア・シンダーガード投手が2日のレッズ戦に先発し、4安打無失点10奪三振の好投を演じ、自身2度目となる完封劇で今シーズン2勝目を挙げた。

 また打先頭打者で迎えた三回の第1打席に、ホーム球場の左翼席(ちまみにシンダーガード投手は左打ち)に叩き込む今シーズン2号となる先制ソロ本塁打を放っており、攻守にわたりチームの勝利に貢献した。

 この試合は結局メッツが1-0で勝利しているため、シンダーガード投手が全得点を叩き出し、それを1人で投げ切り完封勝利を飾ったわけだ。

【36年ぶりの快挙&MLB史上通算7度目】

 シンダーガード投手の今回の快挙は先発投手しか達成できない珍記録といえるものだが、MLB公式サイトが報じたところでは、1983年にドジャースのボブ・ウェルチ投手が達成して以来、実に36年ぶりのこと。また通算でも今回で7度目という快挙だという。

 この日のシンダーガード投手は最後までレッズ打線を圧倒し続けた。ちなみにこの日の最速は、最後の打者となったヤシエル・プイグ投手を見逃し三振に仕留めた104球目で、99.5マイル(約160キロ)。最後まで球威が衰えることはなかった。

 今シーズンのシンダーガード投手は、この日のレッズ戦前まで6試合に登板し、1勝3敗、防御率6.35と厳しいスタートを切っていただけに、不振脱出に繋がりそうな大きな試合になったようだ。

【レッズは絶好の快挙提供チーム?】

 ちなみにスポーツ専門サイトの『the score』によると、36年前にウェルチ投手が快挙を達成したチームもレッズだったらしい。

 さらにここ最近ではギャリット・コール投手(現アストロズ)が2017年のパイレーツ時代に、7回完封&1本塁打の活躍で1-0で勝利投手になった試合があるのだが、この試合も対戦相手はレッズだった。

 どうやらレッズは何かとこの記録に縁があるようだ。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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