【横須賀市】カフェでウクレレ教室
親しい友人から、「最近ウクレレ教室に通い始めて、楽しいよ」というお話を聞きました。そのウクレレ教室がなんと私の住んでいる所の近くという～それならと、彼女の練習日に訪ねてみることにしました。お店は観音崎のバスロータリーの一角。練習は朝10時からはじまるというので、前日に電話で取材のお願いをして翌朝9時半過ぎにカフェエルムに行きました。お店のすぐ目の前は海…絶好のロケーションにあります。
扉を開けると,2,3人の生徒さんがすでに来ていました。先生であり、エルムのマスターの奥様でもある小川タカ子さんがいらしたので、快く取材を引き受けてくださったお礼を伝えました。10時近くになると他の生徒さんたちも次々と現れて、私の緊張感もマックスに～。そのせいか気が付いたら練習が始まっていました。この日の生徒さんは10人。「真っ赤な太陽」から始まって。「鈴懸の径」「タイニーバブルス」「幸せはここに」と次々と練習の成果を聞かせてくれました。この教室の特徴は、なんといっても先生の歌を中心とした生徒さんたちの息の合った歌声です。先生は、18才からプロの歌手を目指して、歌の道を歩いて来られて、その途中でウクレレとの出会いがあったそうです。歌と演奏…それぞれの練習で先生が最も注意したのは、「出だし」。みんなの気持ちがぴったり一致して、初めて曲がスタートできるのでしょう。
この日の練習では、エルムのマスターのベースギター、お嫁さんの優佳さんがパーカッションを担当されて、とても迫力ある演奏でした。そんな演奏に聞き入っていると、不意に2人のお子さんを連れたお父さんがお店に入ってきました。あれ？そう言えば、ここはカフェ、食事処だった！見ると、今までミュージシャンだったマスターと優佳さんが演奏を止めて、キッチンに入っていきました。ちょっと残念～今度は食事の方も気になりましたが、小川先生はお客さんにウクレレの練習に付いて軽く説明しました。「うるさいかもしれないけれどごめんなさい。」と。私なら食事しながら演奏が聴けてラッキーと思ってしまうかも～
メンバーの1人、Sさんは最近大病をして暫くウクレレ教室も通えない日々が続いたそうです。入院中家で不自由な暮らしをしながら待っている夫を想い、早くウクレレ教室に復帰したいと願い、積極的にリハビリに取り組んだそうです。今もまだ思いのままにならないこともある中で、彼女の言葉の一つ一つに不屈の闘志を感じました。そんな彼女の姿は、ほかのメンバーにも大きな影響を与えているようです。
皆さんのお話によると、ウクレレを始めて半年から１年くらい～初めは見学のつもりで来てみたらはまってしまった。コロナの時に何か始めようと思って。家に息子のハワイ土産のウクレレがあったので。などなどきっかけは様々なようです。
先生は、
一時歌手を目指したけれど、家業のエルムを継ぐことになって、マスターである夫と共にここまで頑張ってきたそうです。若い頃は色々なステージに出かけることも多く、そのたびに夫が快く協力してくれたと言います。
エルムでウクレレ教室を始めて25年。生徒の皆さんが持っている楽譜はすべて小川先生の手作り。楽譜にはコードと歌詞がびっしりと書き込まれています。
さらに練習曲は「見上げてごらん夜の星を」
「モンキーアイランド」
「観音崎慕情」
「ウクレレブギウギ」と続きました。
「モンキーアイランド」と「観音崎慕情」は地元の人の作詞、作曲によるオリジナルだそうです。
先生は、各々の曲について、ウクレレのコードの押さえ方、リズムの変化への注意など、ご自分でウクレレを引いて見せてくれたりしながら、時に厳しく、時に茶目っ気たっぷりにレッスンを進めていきます。
練習がひと通り終わると待ちに待った食事の注文。待っている間に皆さんにまたお話を伺いました。
ウクレレの魅力は？と聞くと、軽いので持ち運びが便利。弦が4本でコードが難しくない。歳をとっても出来そう。気さくな先生とお仲間が良くて～と口をそろえて話します。ついでながらお月謝は月に2回で1000円とのこと。先生の優しい心遣いが嬉しいですね。
先生は、みんなの歌と演奏がピタッとあった時に、指導者としての喜びを感じるそうです。
18才から50年以上、一筋の道を歩いてきた人と,70の手習いと言い、和やかな中にも懸命に新しいことに取り組む人たちが、ウクレレを通して一つになる…そこに人生の深みと味わいを感じたひとときでした。
「お店情報」
「caféエルム」 〒239-0813 横須賀市鴨居4丁目1321番地
定休日（水曜日） 平日…9時半～6時
土、日…9時～6時
Tel 046-842-2019
20名様、宴会、パーティーの予約も出来ます。
「コンサート情報」 11月9日（土）
鴨居コミュニティーセンター
ふれあいコンサート 13時30分から～
