【中津川市】情報と流通の町だった中津川市の歴史。3月末まで企画展も開催中です
現在中津川市中山道歴史資料館では、令和5年度下半期企画展『中津川の歴史文化』を開催しています。
そのほか中津川市の歴史が詰まった展示もあるということで、今回足を運んでみました。
お話を伺ったのは、西村館長。
館長によると中津川市には紀元前から人が住んでいたそうで、集落の跡があちこちにあるそうです。
古代は東山道、江戸時代になると中山道、飛騨に向かう飛騨街道により発展してきました。いずれにしろ昔から要所だったんですね。そのため、多くの古銭が残っているそうで、流通が多く商人と商業の盛んな宿場町だったことが伺えます。
公武合体により、将軍家に降嫁する和宮内親王の行列についても詳しく書かれています。77キロの行列で一行が通過するまで何日もかかるとは…到底想像できませんね。お付きの方々の苦労も想像を絶します。中津川宿の方々は厚いおもてなしをし、おもてなしに慣れているであろう大奥の最高位の方も感激。お礼の手紙や小物などが送られています。
そういった交流により、当時は江戸からの情報が京都より早く、逆に京都の最新情報が江戸より早く中津川宿には届いており、中津川宿を治める尾張藩から情勢を聞かれるほどの最新情報が集まる場所でした。
桂小五郎をはじめとした長州藩士が、主君である長州藩当主、毛利慶親と話をし、長州藩が公武合体から尊王攘夷へ方針を変えるきっかけとなった「中津川会談」があったのも資料館の近く。一気に倒幕に歴史が傾くきっかけともなった会談となりました。宿場町幕府の目をかいくぐり、中津川の人々も隠密に動きました。宿場町の方々は非常にリスクの高い活動を行っていたのですね。
大政奉還のニュースも、数日後には中津川宿に届いていたそうです。今と違い政治の話が地方に届くまで相当の時間がかかった時代ですから、驚きです。
また、来月2月4日の六斎市の無料デーでは、蓄音機での鑑賞会も無料で行われるとのことなので、ぜひ足を運んでみてください。
情報も流通も集まる場所であった事が分かる中津川市の歴史。
4月からは「古文書に見る自然現象記録」の企画展が行われるとのこと。
中山道歴史資料館には、まだまだ知らない歴史の裏話があるかもしれません。
中津川市中山道歴史資料館
【企画展】
中津川の歴史文化 古銭から見る中津川宿の流通経済
3月31日まで開催中
住所:岐阜県中津川市本町2丁目2-21
電話番号:0573-66-6888
営業時間:9:30~17:00 (入館は16:30まで)
休館日:月曜日 (月曜日が祝日の場合は翌日休館)
料金:大人:330円 高校生以上
小学生:小学生 小中生無料
※六斎市の時は大人も子供も無料