40代半ば。同世代の婚活仲間が減ってしまい、相談する場がありません(「スナック大宮」問答集26)
「スナック大宮」と称する読者交流飲み会を東京・西荻窪、愛知・蒲郡、大阪・天満のいずれかで毎月開催している。2011年の初秋から始めて、すでに100回を超えた。お客さん(読者)の主要層は30代40代の独身男女。毎回20人前後を迎えて一緒に楽しく飲んでいる。本連載「中年の星屑たち」を読んでくれている人も多く、賛否の意見を直接に聞けておしゃべりできるのが嬉しい。
初対面の緊張がほぐれて酔いが回ると、仕事や人間関係について突っ込んだ話になることが多い。現代の日本社会を生きている社会人の肌からにじみ出たような生々しい質問もある。口下手な筆者は飲みの席で即答することはできない。この場でゆっくり考えて回答したい。
*****
「私は40代半ばで、何年も婚活をしています。パーティーなどに参加して、彼氏はできるのですが、結婚まではほど遠い関係にしかなりません。同世代の婚活仲間が減ってしまったため、相談する場があまりなく、寂しく思っています 」(46歳の独身女性)
手っ取り早い方法は、50代半ば以降の独身男性に絞って婚活すること
エキゾチックな顔立ちの細身の女性。気遣い上手で会話も楽しい。モテないはずはないのだが、結婚市場においては難しい年代ともいえる。同世代の未婚男性を見つけたとしても結婚には二の足を踏むことが多いからだ。男性のほうが「経験したことがないもの」への警戒心や恐怖心が強いのかもしれない。年齢を重ねるほど、生活習慣なども固まっていく。それらを打ち破って結婚に至るには強い恋愛感情が必要だ。しかし、30代半ば以降の男性の恋愛感情は10歳ほど年下の女性に向かいやすい。
手っ取り早い方法としては、50代半ば以降の独身男性に絞って婚活をすることだ。結婚相談所や婚活パーティーでも、「10歳年上でもOK」にすれば出会いの確率は高くなる。彼らからすると、46歳の女性は若くて魅力的だ。
50代半ば以降の男性は、年齢的には初老かもしれないが、見た目も気持ちも若々しい人は少なくない。バブル経済を経験したからなのか、やたらに明るくてエスコート上手な人もいる。同じ40代と一緒にいるよりも楽しめるかもしれない。
男性も50代半ば以降になると、「30代の女性と結婚して子どもを作りたい」といった願望はさすがになくなる。今後の生活を見据えて、支え合えるパートナーを求めているはずだ。
愚痴を言い合える「仲間」、出会いの場を提供してくれる「先達」
それでもやっぱり同世代や年下のほうがいい、という場合はどんな方法を取るべきなのか。「同世代の婚活仲間」ではなく、既婚の友人知人に相談するのが良いと筆者は思う。かつては親しくしていたが、最近はあまり連絡を取っていない既婚者が何人か頭に浮かぶだろう。
あなたの婚活という相談事は共通の話題になる。「上から目線で的外れ!」と感じるアドバイスが来るかもしれないがそれは我慢しよう。少し顔が広い既婚者であれば、あなたと同じような状況にいる独身男性を知っているはずだ。外食などの機会に紹介してもらえる可能性は少なくない。「長い海外駐在から帰国したばかり」などの理由で、まだ婚活市場に出ていない逸材だったりする。
頼れる友人知人がいない場合は、小規模の結婚相談所に登録することも考えよう。たいていの結婚相談所は数万人規模のデータベースに加入しているため、男女がお互いに条件検索で膨大な数の異性の中からお見合い相手を探すことは大手の結婚相談所と変わりない。その結果、40代女性はやはり苦戦を強いられる。ただし、データベース活用の他に自社の会員同士を引き合わせている結婚相談所も少なくないので、条件検索をされてしまうと出会えなかったような男性とお見合いできる可能性もある。
婚活は、プロセスを楽しむサークル活動ではない。受験勉強や就職活動と同じくゴールが最大にして唯一の目的である。基本的には寂しくて孤独な活動だと言ってもいい。
愚痴を言い合える「仲間」がいてもかまわない。情報収集にも役立つだろう。しかし、婚活には、叱咤激励してくれて、ときには出会いの場を提供してくれる「先達」が必要なのだ。