昨年春に訪問いたしました、市内豊栄町の板鍋山の頂上の公園「なごみ園」。真夏の今はどのような表情、景色を見せているのだろうと思い、行ってみました！

頂上への山道をくねくねと車で走らせて、やがて頂上近くになると、遠くの山の水色の稜線がちらりと見えて、清々しさを感じました。サイクリストさんが下山しているのにすれ違いました。ここまでの往路で延々と急な坂道を登ったとは…。そのすさまじい体力に脱帽です。

頂上近くの「なごみ園」の手前の駐車場に車を停めて、歩きました。入口は緑色真っ盛りで、夏そのものの風景です。セミの鳴き声がその雰囲気を盛り立てます。

展望台に登ると、昨年春に訪問した時よりも空気が澄み、景色がくっきりとしているように感じました。展望台備え付けの案内パネルによると、南側からは四国が見えるそうです。実際南側を眺めると、遮るものは無く、遠くまで水色の稜線が広がります。あれは四国でしょうか？

北側を眺めると、豊栄町の盆地の民家や田んぼの風景が広がっています。中国山地の暮らしの息遣いが聞こえてきそうです。

この先には三次市があり、更に中国山地を超えて、やがては日本海へと行き付きます。どこまでもどこまでも、街があって山があって、人々の暮らしがあります。奥ゆかしいものです。

夏休み終盤ですが、皆様もぜひ、板鍋山「なごみ園」で雄大な景色を眺めてみてはいかがでしょうか。

（了）

文・写真　中本祥二