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Akamai社のクラウドプロキシETP、Microsoft 365の通信最適化機能を提供開始

大元隆志CISOアドバイザー
アカマイ社のクラウドプロキシETPでMS365のルーティングが最適化される(写真:アフロ)

 COVID-19の感染拡大で利用が拡大しているMS365。しかし、MS365は大量の通信を発生させるため、MS365を導入した途端にプロキシが遅くなった等のトラブルが発生することがある。そのため、こういったトラブルを経験した企業はMS365の通信はプロキシを経由しないようにさせたいと考える。

 しかし、マイクロソフトが公開しているMS365で利用されるIPアドレスやURLは大量に存在し、しかも毎月更新される。

 

はじめに 「Office 365 エンドポイントを管理する」を読み、以下のデータを使用してネットワーク接続を管理するための推奨事項を確認します。エンドポイント データは毎月月初めに更新され、新しい IP アドレスと URL は、それらがアクティブになる 30 日前に公開されます。

出典:Office 365 URL および IP アドレス範囲

この毎月変更されるURL変更作業は、多くの運用担当者の悩みの種となっていた。このURL変更作業に対応するためだけに専用ソリューションを導入している企業も有るくらいだ。

■MS365のルーティングを最適化

このたび、アカマイ社が提供しているクラウドプロキシのETPにて、ワンクリックでMS365の通信を最適化する機能の提供が開始された。

ETPのポリシー設定画面にて「Optimize Microsoft 365 Traffic」のチェックボックスを有効化すると本機能が有効化される。

24時間毎にマイクロソフト社のドメインやURLが自動的にチェックされ、バイパスすべき通信はETPをバイパスする。それだけではなく、CDN事業者であるアカマイ社のサーバーネットワークを活用することで、MS365のアプリケーションや各サービスへの最適なルーティングを提供可能になる。

ETPのMS365最適化の設定画面
ETPのMS365最適化の設定画面

COVID-19によって在宅勤務をサポートするためMS365を採用したは良いものの、通信障害が多発して困っているIT担当者が居れば、一度ETPの「Optimize Microsoft 365 Traffic」を試してみてはいかがだろうか。

CISOアドバイザー

通信事業者用スパムメール対策、VoIP脆弱性診断等の経験を経て、現在は企業セキュリティの現状課題分析から対策ソリューションの検討、セキュリティトレーニング等企業経営におけるセキュリティ業務を幅広く支援。 ITやセキュリティの知識が無い人にセキュリティのリスクを解りやすく伝えます。 受賞歴:アカマイ社 ゼロトラストセキュリティアワード、マカフィー社 CASBパートナーオブ・ザ・イヤー等。所有資格:CISM、CISA、CDPSE、AWS SA Pro、CCSK、個人情報保護監査人、シニアモバイルシステムコンサルタント。書籍:『ビッグデータ・アナリティクス時代の日本企業の挑戦』など著書多数。

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