SoundCloudが身売りを検討か。収益化に苦戦
ベルリンの音楽サービスSoundCloudが、約10億ドルで売却を検討しているとブルームバークがレポートしています。
複数の関係者からの情報によれば、SoundCloudの創業者と投資家は売却に至るための戦略的オプションを模索し始めており、討議は初期段階で撤回の可能性もあるとのことです。
DJやダンスミュージック界隈のアーティストたちから人気を集め、世界に普及した音楽共有サービスのSoundCloudは、現在約1億7500万人のユーザーを抱える巨大なサービスへ成長した反面、無料でサービスを提供する形態から収益化に苦戦していることは、音楽業界で知られていました。ですので、来るべき事態が来たかという印象です。
今年3月には、有料オプションの「SoundCloud Go」を発表、月額10ドルで広告やカタログへのアクセスから制限を外して楽しむプランを提供しています。しかしセレクションが貧弱なことや無料版との差別化が難しく、評判はあまりよくありません。
SoundCloudの財務状況を振り返ると、今年6月にTwitterから7000万ドルの投資を受けました。しかし、総額1億ドルの資金を調達した同ラウンドでの評価額は7億ドルで、10億ドルの企業価値を見込んでいる経営陣とは大きく開きがあるため、売却の交渉は時間がかかるかもしれません。
ソース
SoundCloud Owners Said to Mull $1 Billion Sale of Music Service (Bloomberg)
SoundCloud reportedly wants to find a buyer(Engadget)
この記事はデジタル音楽ブログ「All Digital Music」で2016年7月28日に掲載された記事の転載です。