復興中!!輪島を応援したい 川崎の「わじまんま」で奇跡の食材と酒と、「備える」心構えをいただく
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さて、1月1日に起きた能登半島地震、未だ復興がすすまない、という話を聴いて、何かできることはないかと考えていましたが、そんな時、輪島で被災した居酒屋の店主さんが、かつて家族と暮らした川崎でお店を開店する、という話を聞きました。
これは、絶対行かなければ!
オープンは6月10日ということでしたが、当日は伺えず、それから数日経った夜に、川崎の日本酒党の友人とお伺いしました。
わじまんま
京急川崎の駅からすぐ、市役所通りから砂子通りを左に入って、すぐの左手のビル、地階です。
ちょうど、店主の楠健二さんが開店準備をしているところでした。
お店は開店前から列ができていて、開店と同時に満席になったそうです。友人が先に来て並んでいてくれたおかげで、入ることができました。
輪島で被災
最初は、楠さんが直接飲み物の注文を聞きに来てくださいました。
楠さんは、輪島で同じ名前の居酒屋「わじまんま」を奥さんと2人で経営していました。
1月1日の能登半島地震で、お店と自宅が倒壊した隣のビルの下敷きとなり、奥さんと長女さんが犠牲になりました。辛い思いを抱えながら、ご自身も輪島も「復興」するために、かつて家族で暮らしていた川崎で、お店を開くことを決意したそうです。
お店のことは、新聞やTVメディアでも取り上げられていたので、観たという方も多いことでしょう。
わじまんまのケンちゃん
通していただいたカウンターの前に、楠さんからのひとことが。
(わじまんまオヤジのひとこと より)
ケンちゃん。
伝えてくれてありがとうございます。
輪島の海の幸と地酒
最初から「がんどって何?」ときいてしまいましたが、まさに能登の言葉で「ぶりの一つ小さい魚」だそうです。こっちの言葉だと「わらさ」ですね。
日本酒は、割れずに残った「奇跡の日本酒」たち。
普段から酒の一滴は神の雫と心得ていますが、とくに味わって飲まなければ。
私は「輪島物語」をいただきました。
辛さのバランスちょうどいい! 本当にいいお酒です。
輪島のアテ
北陸といえば、魚の糠漬けも有名!!
そして、出ましたふぐ卵巣!!
猛毒部位のふぐの卵巣ですが、糠漬けにすることで毒が抜けちゃうんですって。(しかもそのメカニズムは解明されないまま、江戸時代から伝統的に作られている奇跡の珍味らしい。初めにそれを食べようと思った北陸の人も、それを謎のまま食べ続ける日本人もすごすぎる)
もちろん、私も蛮勇飲力に逆らえない日本人なのでそれをいただきます!!
ほかにも、さすが日本酒が進みそうなものばかりですね。
ふぐ卵巣とさばの糠漬け
そして来ました、定番「へしこ」と、ふぐ卵巣!!
卵巣がほろほろと、しょっぱくてこれまた日本酒に合いすぎる。
一度、食してみてほしい逸品。
「あら何ともなや 昨日はすぎて ふくと汁」
松尾芭蕉ではありませんが、次の日の朝を無事に迎えられているので、バッチリ大丈夫です。
刺し盛り
たくさん注文が入っているのですが、ケンちゃんはとても手際良くお魚を捌いていました。 やっぱり新鮮な能登の海の幸、みんな食べたいですよね。
途中から、看護学校に通われているという次女さんがお手伝いに入って、ドリンクなどを作ってくださいました。
手前が「がんど」ですね。
普通に居酒屋っぽいメニューも
お魚だけではなく、ポテトや鶏唐揚げなどの居酒屋メニューも充実です。
長芋の千切り
箸休めにもいい長芋千切りは、隣のお客様が撮らせてくださいました。
お隣は、最近連れ合いを亡くされたという女性で「ずっとめそめそしていたんだけど、テレビでこのお店のことを観て、私も立ち上がらなきゃ、と勇気をもらったの」と話してくださいました。
鉄板メニューや沖縄系メニューも
私たちは、この日はあまりゆっくりできない日だったのですが、本当にメニューが充実しているので、また近いうちにゆっくり訪れたいです。
大切な家族を2人も亡くされた、ケンちゃんの悲しみや辛さは、私には推し量ることすらできないですが、「復興中」の札がこのお店にかかっている限りは、応援し続けたいと思います。
誰にでも、「その時は来る」。 だから、備えましょう。
しばらくは、ニュースを観たお客様などで混んでいるかもしれませんが、ちょくちょく稽古帰りに様子を見ては、寄ることも増えるかもしれません。
ケンちゃんと輪島の復興を、下支えしたい。読者の皆様も、どうぞよろしくお願いします!
わじまんま
住所:川崎市川崎区砂子1-1-14
営業時間:17時30分〜23時
定休日:月曜日
アクセス:JR川崎駅東口より徒歩6分、京急川崎駅より徒歩3分