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「テレビで見た」が55.1%…若者の社会課題へ関心を持つきっかけ

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
SNSで社会課題を知り、関心を持つようになることも(写真:アフロ)

解決すべきと思われる社会全体の問題を社会課題と呼んでいる。若年層の多くが、この社会課題について関心を抱いているようだが、それではなぜ関心を持つようになったのか、そのきっかけは何なのだろうか。連合が2022年3月に発表した、若年層における社会運動に関する調査「Z世代が考える社会を良くするための社会運動調査2022」(※)の内容から確認する。

今調査の調査対象母集団では全体で87.0%が社会課題に関心があるとしている。

↑ 関心のある社会課題があるか(属性別)(2021年)
↑ 関心のある社会課題があるか(属性別)(2021年)

それでは関心がある人達は、何をきっかけに関心を持つようになったのだろうか。複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。もっとも多くの人が挙げたのは「テレビで見た」で55.1%と過半数の人が同意を示している。

↑ 社会課題に関心を持ったきっかけ(関心がある人限定、複数回答)(2021年)
↑ 社会課題に関心を持ったきっかけ(関心がある人限定、複数回答)(2021年)

単純に社会課題を伝えるニュースだけでなく、社会課題に関する特集のような番組もあり、テレビを介して社会課題を知る機会は多い。内容については事実と異なる、解釈に問題があるものもあるが、社会課題を知り、関心を持つきっかけとしてはテレビが一番身近で気軽にできるものなのだろう。何しろ、例えばニュースの中で伝えられて知り、関心を持つようになるパターンなら、「ニュースを見るという日常行動の中で知り、関心を持つ」ことになり、何も自発的に対象となる社会活動を調べたいという行動をしなくても、知ることができるのだから。

次いで「学校の授業で学んだ」が40.6%。具体的説明は無いが、例えば社会の教科の中で歴史的背景とともに現状を学ぶという機会などが該当するのだろうか。あるいは「総合的な学習」でも機会があるかもしれない。

「ネット記事を見た」「SNSで見た」「動画で見た」など、インターネット経由の情報をきっかけとする意見も多い。時代を感じさせるものがあるが、テレビや学校の授業と比べると、情報の品質や正確性の上では問題となるケースも多々あるため、鵜呑みをしないのが大切ではある。

自分の身の回りで実体験をしたからという観点に該当するのは「自分が課題に直面した」が33.3%、「友人・知人の影響」が20.9%、「家族の影響」が15.4%。自分自身の影響が一番多いのは当然かもしれないが、家族よりも友人・知人の方が多いのは、興味深い話ではある。

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※Z世代が考える社会を良くするための社会運動調査2022

2021年12月21日から23日にかけて15~29歳の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1500人。男女・5歳区切りの年齢区分で均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。Z世代とは本来1990年代後半から2000年代に生まれた世代と定義されているが、今調査では社会人も含めた若年層の15~29歳をZ世代としている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

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(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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