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【ホラー映画紹介マンガ】《映画/女優霊》「本物の霊」が出現?ラストシーンに絶句の伝説的邦画ホラー!

土井聡士漫画家/イラストレーター

本コーナーは不定期更新のコンテンツではございますが、今後も随時「興味深いホラー映画」を主題に取り上げて、漫画形式で特集してまいります。

さて今回は、今や「伝説的なジャパニーズ・ホラーの一角」として知られる「女優霊」の特集です。本作はちょっとした「いわくつき」の映画でもあるため、そちらについても触れつつ、あくまでも簡素にご紹介してまいります。

ご興味ございましたら、本記事と合わせて以下の過去記事もご覧下さい。

【第一話 予言】を読みたい方はこちらから

【第二話 感染】を読みたい方はこちらから

【第三話 輪廻】を読みたい方はこちらから

☆本記事は、映画の核心に迫るネタバレを避けるために、あえて大まかにご紹介させて頂いております。このコーナーが読者の皆様の「内なる興味」を引き出すきっかけとなれば幸いです。

【映画/女優霊(1996)】 発掘された心霊テープ!新人監督が追う正体不明の怪異の謎!

今回ご紹介する映画「女優霊」は、日本のホラー映画の古典的名作の一つとしても知られる作品です。ジャパニーズホラー特有の「得体の知れない薄気味悪さ」が存分に集約された傑作なのですが、今や「かろうじてタイトルだけは知ってる」という方も多いのではないでしょうか。

今回の物語は、新人映画監督「ムライ」が主人公。

・ムライの初監督作品に映り込んだ「不可解なモノ」の正体とは?
・ムライの抱いた「既視感」彼の幼少期との因果関係とは?
・戦慄のラストシーン〜解き明かされた「謎」とは?

漫画形式でお楽しみ下さい。

【漫画】映画『女優霊』を大まかに紹介!

【解説】映画の見どころ&補足〈筆者の感想〉

先述の通り本作品は「ジャパニーズホラーの礎」を築いた一作品として、今なお高く評価されている映画でもあります。

現代のホラー映画にしばしば見られる「奇抜な演出」「コミカル要素」などといったものは一切なく、純粋に「得体の知れない心霊の悍ましさ」を追求した1作であるとも言えます。

仄暗い雰囲気漂う撮影スタジオの中から発掘された「心霊テープ」が、ジワジワと関係者達の平穏な日常を蝕んでいく、といった物語なのですが、特筆すべきはなんといっても「ラストシーン」の展開です。

テープに映り込んだ怪異「謎の女」の正体を、終盤主人公が突き止めることになるのですが、時すでに遅し「謎の女」は容赦無く主人公に牙を剥きます。

この時「謎の女」が「ワハハハハ!」と、心霊とは思えないほど力強くゲラゲラ嗤いかける様が非常に恐ろしく、「なんとも言えない理不尽さ」すら感じさせられました。

思うに、このようなラストであったからこそ、本作は和ホラーの名作として地位を確立するに至ったのだと思われます。

余談ですが「映画/女優霊」の監督「中田秀夫」氏は、女優霊公開の約2年後に、今度は言わずと知れたホラー映画(*)の超大作「リング」を制作し、ホラー映画界に一大ムーブメントを巻き起こしました。

(小説家「鈴木光司」氏の同名作品「リング」を実写映画化したもの。)

中田秀夫氏自身は決して「ホラー映画専門」の映画監督ではありませんが、氏の制作した作品群の中には他にも興味深いホラー作品が存在するため、気になる方には鑑賞を強くおすすめします。

【映画/女優霊(1996)】個人的評価

映画「女優霊」の個人的評価としては以下の通りです。

《怖さの度合い》★★★☆☆(ある程度ホラーに耐性がある人におすすめ)
《理由》純粋な和ホラーの怖さを味わえる作品。一方で、名作であるが故に後続作品の模範として(恐らくは)用いられてきたためか「今試聴すると若干新鮮味に欠けるのでは」という懸念アリ。

本作はホラー映画のトレンドに左右されない「確固とした怖さ」が持ち味の名作であると感じます。今回は諸々の懸念点を加味して「星3」に位置付けましたが、それでも本作が世代問わず楽しめる、良質なホラー映画であることは間違いありません。

映画「女優霊」は、和ホラーを語る上では外すことのできない1本であるため、興味を持たれた方は実際に、その目でお楽しみ頂ければと思います。

【豆コラム】「本物の幽霊」が映っているという噂は本当?

実は映画「女優霊」には、「本物の心霊が映り込んでいる」という噂があります。

結論からお話すると、こちらは「全くのガセ」であると言えます。

作品自体の「影響力の大きさ」もさることながら、仄暗くて不鮮明な箇所が随所にあるため、このような噂が広まったのではないかと思われますが、実際に疑わしきシーンは本作では確認できません。

ただし、「実際に心霊が映り込んでしまったとされる映画」も世の中には存在します。一例ですが、以下に記したホラー映画の中には「疑わしきシーン」が存在するようです。

《the EYE》(制作:タイ/香港)

・主人公の住むマンション廊下に人影が出現(作中で特に言及なし)

《リング0〜バースデイ》(制作:日本)

・貞子の衣装直しシーンで不可解な手が出現

このように、映画「女優霊」の作中でも触れられていることではありますが、様々な映画を撮っていると時に「不可解なモノ」を呼び寄せてしまうことがあるのかも知れません。

【終わりに】

今回の記事はお楽しみ頂けましたでしょうか。

ホラー映画は季節を問わず楽しめるジャンルですので、年末年始は「おこたでホラー」というのもいいかもしれません。

さて、これまで本特集は(通常の執筆業務との兼ね合いにより)更新にかなりお時間を頂いてまいりました。

上記の問題点を鑑みて、今後は「公開スパン」を見直すことにいたしました。

下記も合わせてご確認頂けますと幸いです。

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【今後の更新予定について】

《◎次回/第5話》2025年1月 公開予定

《◎第6話以降》2025年2月〜(公開日未定)

【第6話目以降の更新スタイルについて】

・隔月更新(*変更の可能性あり)

・『4記事分』一挙公開(*更新毎)

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今年ももうすぐ終わりを迎えますが、来年度もよろしくお願いいたします。

最後までお目通し頂き、ありがとうございました。

次回もよろしくお願いいたします。

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【漫画コラム】を最初から読みたい方はこちらから

漫画家/イラストレーター

漫画家/イラストレーター(富山出身/名古屋在住) 現在作家として視点を改め、気持ち新たに活動中。 不定期更新/商業向け新規オリジナル作品制作中。

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