【犬のしつけ】愛犬のお留守番は大丈夫?子犬の分離不安が心配な飼い主さんへ。
こんにちは。ドッグキャッチしつけ教室 トレーナーの金倉です。
今回は、愛犬と少しでも離れると吠えまくるとか、激しいいたずらをするなどといったことで、ご自分の愛犬は分離不安ではないか?と心配されている飼い主さんが知っておきたいことと、出来ることをご紹介します
早速ですが、ぼくはまず、分離不安症という言葉がはやってしまっている事を少し心配しています。分離不安症というのは、精神的疾患ですから、本当に分離不安症の犬はそんなには多くありません。なので少し厳しいことを言いますが、「うちの子は分離不安じゃないかしら?」と心配される飼い主さんは少し過保護になってしまっている可能性があります。
愛犬は分離不安症であると決めつける前に、運動や遊びが足りているか?きちんとしつけができているか?も考慮してください。
もちろん、大人になって引き取った犬や、これまでの生活の中でトラウマになるような体験して本当に分離不安症になってしまっている子もいるので、その辺りは愛犬と向き合って判断してもらえればと思います。
心配している飼い主さんの愛犬の多くは、分離不安になりかけ。初期症状だと思ってもらうのが良いのではないかな。と思います。動物病院での診断を受けるほどになる前に、出来ることをまず探してみてください。
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分離不安症になると、飼い主さんと離れることに耐えられず、姿が見えなくなることで大騒ぎをしたり、お留守番をさせようとすると大きな声で吠え続けたり、留守番中に部屋を荒らしたり粗相をしたりと、ちょっと困った行動をしてしまいます。
飼い主さんと離れることが不安すぎて、精神的にも肉体的にも不調をきたしていろいろな問題行動を起こしてしまいます。
飼い主さんと離れている時の問題行動。という事になるので、吠えるのをやめさせたい。破壊行動をやめさせたい。と、困ったことだけに向き合ってそれを直そうとしてもかなり難しいことになるかと思います。
基本的には、わんちゃんが飼い主さんに依存しすぎる事が原因になることが多いです。
依存しているために、離れることにストレスがかかってしまいます。そして、飼い主さんの方も、頼られて嬉しかったり、愛犬を可哀想に思って適当な距離を取れず、愛犬に依存してしまうケースも少なくありません。犬は社会的な生き物なので、人や他の動物と一緒にいたがるのは当たり前のことですし、懐いてくれることが犬の魅力の一つだともいえるのですが、ほどほどの距離感は絶対に必要になります。
その他にも、子犬の時の社会化が足らなかった。とても怖い体験をしてしまった。生活環境が突然変わってしまった。
年を取って認知症になった。病気で体が弱く、自信が持てなくなった。など複合的な要因もあるかもしれませんが、一番初めに出来ることは、愛犬と少しずつ距離を取るという事です。
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分離不安症にさせないための具体的な作戦
まず、日常で普段から気を付けるべきことがふたつあります。
ひとつめが、飼い主さんは、常に堂々とした態度でわんちゃんと接するように心がけてください。愛犬に対して「大丈夫?」「寂しくない?」と不安を共有するような態度で接していると、犬はなかなか安心できません。お留守番をするのは当然。という態度が必要になりますし「お留守番をさせてごめんね」という気持ちは、少し邪魔になりますね。お気を付けください。
ふたつめは、愛犬を構いすぎないようにしてください。愛犬と一緒に過ごす時間は大切ですが、常にべたべた付き合うことは依存性を高めます。テレビを見たり本を読んだりする間ずっと、愛犬を抱っこしている方もいらっしゃると思いますが、これも、愛犬が一人でいることに対する自信を持つ妨げになるので気を付けてください。
そして、トレーニングを始めましょう。
まずは、飼い主さんと離れることに慣れさせる練習をしましょう。犬を部屋に放し、数秒~数十秒程度、別の部屋へ離れてドアを閉めます。その間、吠えなければさりげなく戻ってあげましょう。このとき、大げさにほめる必要はありません。
飼い主さんは必ず自分の元に戻ってくることを教えたいので、少しずつ時間を延ばすようにしてください。
時間を延ばす際には、愛犬の好きなおもちゃや長持ちするおやつなどを用意してあげるのも良いですね。
一人でいることに少し自信がついてきたら、お留守番の練習をしましょう。
お留守番は、数分から慣らしていき、少しずつ時間を伸ばしていくのがベストです。
テレビをつけっぱなしにしたり大きめの音楽を流してあげるのも良いかと思います。部屋で練習するのと同じことを、本当に家から出てやってみるという事です。ぼくは基本的にお留守番はハウスを用意するのが良いかと考えていますので、ハウスのトレーニングもしてあげてください。
とにかく、犬が一人でも落ち着くことができる・安心できるように考えてあげてください。
トレーニングの他にも、工夫できることがたくさんあると思います。少しだけご紹介しますね。
・出かける前に声をかけない
・帰宅時に、大げさにはしゃがない
・愛犬が落ち着ける場所を作る
・散歩や遊びの時間を増やす
・犬の幼稚園やペットシッターなどサービスを利用する
大切なことは愛犬との距離をしっかりとって、安心を与えてあげることだという事を覚えておいてください。
ただし、重度の分離不安症である場合や脳や神経に問題がある場合は、動物病院で投薬治療を受けたり、原因にあった治療が必要な場合もあります。症状によっては、お薬が必要な場合も場合もあると思います。状況に応じて、かかりつけの動物病院さんにも相談してください。
YouTubeでは、動画でお話していますのでお時間があればご覧ください。