【名古屋市東区】圧巻の職人技! キルト作家浅野裕子さんが紡ぐ「浮世絵きると」の世界@文化のみち二葉館
「浅野裕子 浮世絵きると展ー華麗なる浮世絵の世界ー」が2024年11月24日まで開催中!
東区「文化のみち二葉館」では、2024年11月20日(水)~24日(日)まで「浅野裕子 浮世絵きると展ー華麗なる浮世絵の世界ー」が開催中です。観覧料は無料(※要入館料200円)。会期中は、作品の生みの親・キルト作家の浅野裕子さんが在廊しているため、作品の解説なども直接聞くことができます。
キルトとは?
キルトとは、表地に薄い綿をかませ重ねた状態で縫った生地や、手法のことを言います。もともとはヨーロッパの寒冷地が発祥とされており、保温のため布の間に綿をはさむようになったそうです。ヨーロピアンキルトやアメリカンキルト、パイナップルや花などをモチーフにしたハワイアンキルトなどが有名。それぞれ、縫い方やデザインなどが異なります。日本では、様々な色の布を縫い付けたパッチワークキルトが主流とされています。
圧巻の「浮世絵きると」作品!
「浮世絵きると展」で展示されている、作品の一部をご紹介いたします。
2007年にハワイアンキルトから転向し、新たなキルトのジャンル「浮世絵きると」を生み出した浅野裕子さん。細部まで“浮世絵”を忠実に再現したキルト作品は、日本のみならず海外でも注目を集めています。「二葉館」では2年ごとに展示会を開催しており、今回初公開となる新作も展示されています。
今回の目玉は、なんと言っても3畳分程の大きさがある巨大浮世絵きると。浮世絵四大絵師のうちの一人、美人画で有名な喜多川歌麿の作品「吉原の花」です。制作には1年10カ月かかったという大作! 近くで観るとより迫力満点なので、ぜひ直接観て頂きたいです。
原画自体が3畳分の大きさがあるのですが、浅野さんの手元には本しかなく、本を絵を実物大にコピーして、その上に色を載せて刺繍をしているそうです。絵の中の人物は52人おり、すべて違う柄の着物をまとっています。ただ違う柄の布を縫い付けているのではなく、布の上からさらに柄を刺繍するという職人技……、これぞ“究極の手仕事”ですね!
桜の花、瓦ひとつひとつまで精巧に作られています。思わず「すごッ!」と声が出てしまうほど。個展に訪れていた方からも、感嘆の声があがっていました。
2021年のドラマ化や、2024年1月には円山応挙との合作屏風が見つかるなど、なにかと話題の伊藤若冲の作品「向日葵雄鶏図」。
鶏の羽根の色から足まで、複雑な柄模様が刺繍されています。これも非常に細かい作業! 浮世絵がキルトで表現されると、綿の膨らみで立体に見えるのも面白いです。
ネコ好きにファンが多い歌川国芳の作品「猫のおどり」。
生き生きと踊るネコ達の着物も、気が遠くなるくらい細かく、しかも可愛い色使いと柄。
今回ご紹介したもの以外にも、非常に美しく細やかな技が光る作品が展示されています。ぜひこの機会に「浮世絵きると」の世界をのぞいてみてはいかがでしょうか?
浅野裕子 浮世絵きると展ー華麗なる浮世絵の世界ー
開催日時:2024年11月20日(水)~24日(日)10:00~17:00
会場:「文化のみち二葉館」2階和室
観覧料:無料(※要入館料200円/中学生以下無料)
文化のみち二葉館
住所:愛知県名古屋市東区橦木町3丁目23
電話番号:052‐936‐3836
入館料:200円(※中学生以下無料)
営業時間:10:00~17:00
定休日:月(※休日の場合は翌平日)・年末年始