京都の繁華街の中心ともいえる河原町三条の交差点に「くそオヤジの最後のひとふり」という何とも強烈なインパクトのラーメン店が出店しています。実は開店当初から気になっていたんですが、連日長蛇の行列で大変なことになっていたので入れずにいました。2023年11月24日（金）の16時ごろという平日のランチタイムと夕方のちょうど間の時間を狙ってやっと入店することができました。

　店名とは裏腹に、清潔感あふれる店内には、歌舞伎風の一面に格好いい墨絵が描かれていました。あとで店長に伺うと兵庫県神戸市出身で水墨画を扱う女流墨絵師として大人気の「Yoshimi Inoue」さん（外部リンク）に描いてもらったのだそう。思わず引き込まれそうになるほどのド迫力です。待ち時間にこの絵をながめているだけでも値打ちがありますよ！

　貝をイメージした店員さんのユニフォームが楽しい！　さてラーメンのラインナップはというと、人気NO.1という「あさりらーめん」、あっさり味の「しじみらーめん」、数量限定の「はまぐりらーめん」の3種です。あさりらーめんと「貝餃子」、ベルギービールの「ヒューガルデン・ホワイト」の生ビールを注文してみました。

　出てきたラーメンは、反り返った器に大きいチャーシューが盛り付けてあります。糸井省吾店長に伺うと「決して食べやすいとは言えないですけど、この反り返りが貝の香りを感じさせる」のだそう。普通盛りでしたが、中にはたっぷりあさりが殻付きで入っています。各ラーメンとも貝の大盛りもオーダーできます。

　まずはスープが美味しかったです。貝独特のくせやあくがなく、うま味だけが濃厚に溶け込んでいる感じでした。これに絶妙に絡んだ全粒粉の中太麺のもっちり感が良い、アクセントの姫竹も美味です。ベースには、「竹炭や麦飯石、更にはサンゴなどを入れた浄水器に水を通した最高の水を使用している」のだとか。

　もう一つ、ぜひ食べて欲しいのが「貝餃子」です。カウンター席には餃子のたれやラー油などが見当たりません。「そのままか塩でどうぞ」と出された小振りの餃子が6個。貝の出汁がしみ込んだ初めて食べる味でしたが、「美味いわあこれ」と思わず叫んでいました。全体として「京都にこれいい」と感じさせてくれる味でした。店舗を出るとすでに行列ができていました。

　「くそおやじの最後のひとふり」は、阪急十三駅から徒歩１分に位置する淀川区の超人気のラーメン屋さんが発祥で、魚貝らーめんを提供して関西を中心に広がっています。河原町三条店は2023年9月15日にオープンした、そのフランチャイズ店となります。店名の由来は、「創業者がこのらーめんが売れんかったらもうやめると、最後の一振りと気合を込めた逸品が今に続いている」のだそう。

　テンション高めの明るい店長の糸井省吾さんは、「京都で一番の繁華街のど真ん中なのでここから元気を発信出来たら嬉しい」と語ってくださいました。

「くそオヤジ最後のひとふり」河原町三条店（外部リンク）京都市中京区三条通河原町西入石橋町３０　075-746-3732