「東京モーターショー」カワサキの目玉はやはり…ベールに包まれた謎のニューモデルの正体とは!?
10月23日に世界に向けて初公開
いよいよ来週に迫った「第46回東京モーターショー2019」(10/25(金)より東京ビッグサイトにて一般公開)での出展概要をカワサキが発表した。
リリースによれば、大型バイクのカワサキの礎を作った「650-W1」や、川崎重工が総力を結集したスーパーチャージドエンジン搭載の「Ninja H2 CARBON」、先頃リリースされたばかりの久々の本格派デュアルパーパス「KLX230」などの現行モデルに加え、10月23日のプレスデーにおいてワールドプレミアとなるニューモデルも発表されるという。それが何かは分からないが、カワサキのこれまでの動向を見る限り、最近一連のティザー動画で噂になっているあのマシンに違いないはず。
そこで今回はこれまでに公開されたティザー動画を振り返りながら、ベールに包まれた謎のニューモデルの正体に迫ってみたい。
スーパーチャージドエンジン搭載モデルである
今年9月、カワサキの公式YouTubeチャンネルに突如として次期スーパーチャージドモデル登場を予告するティザー動画が公開されたのだ。その序章に当たる第一弾では、シリンダー内に圧縮した空気を送り込むためのタービン部分、いわゆるインペラーが大写しになり高速回転する渦の中にグリーンのレーザー光線で「Z」の文字が浮かび上がる。
わずか10秒足らずの動画だが、いかにも高性能な直4サウンドとともに「ヒューン」というタービン回転音と過給圧を逃がすためのブローオフバルブが作動する独特の「キュルキュル」音が表現されている。つまり、新型はスーパーチャージャー搭載の「Z」を襲名したモデルということを伝えていたのだ。
■ディザー動画第一弾
Supercharged Breaking News: More Kawasaki major news arrives soon - Feel the Force!
リバーマークにスチール鋼管フレームということは……
続く第二弾では、煌々と光るLEDタイプと思われるデュアルヘッドライト上に「川崎重工」製品であることを示すリバーマークのエンブレムが燦然と輝くオープニング(ザクが起動するシーンに見えてガンダム世代には堪らない)から、電子制御が組み込まれたフルカラーTFTディスプレイへと続き、H2シリーズ同様のスチール鋼管で組まれたトラスフレーム構造とエンジンカバーに刻まれた「SUPERCHERGED」の刻印、そして剥き出しの大型吸気ダクトが映し出されている。
第二弾でもスーパーチャージドエンジンの特徴的なサウンドが聞こえてくるが、もはや刻印を見せたことで確定されたと言っていいだろう。前回も伝えたが、動画の最後に出てくる「23 October 2019」は東京モーターショー初日のプレスデーに当たることから、そこでアンベールされることは間違いないはずだ。
■ディザー動画第二弾
New Ultimate Z - 23 October - Pressure Release
Z1000に似たシルエット、その名も「Z H2」
先週公開された第三弾ではついに全体のシルエットが明らかになった。といっても、スモークとグリーンレーザーが交錯する中にサイドビューが浮かび上がるだけなのでディテールまでは分からないが、想像力をフルに働かせてみると以下のことが見えてくる。
まずネイキッドタイプということだ。しかも現代の「Z」シリーズに共通するストリートファイター風のデザインに見える。低く構えたコンパクトなフェイスの先端にヘッドライトが埋め込まれ、その上部にはおそらく整流効果を兼ねたメーターバイザーがマウントされているようだ。アップライトなハンドル位置や、筋骨隆々に盛り上がったフューエルタンクから一見シングルシートに見える跳ね上がったテールカウルまでのラインなども現行のZ1000にそっくりである。
ただ、フレーム構造としては第二弾でH2シリーズ同様のスチール鋼管トレリスタイプであることが分かっている(Z1000はアルミツインフレーム)ため、タンデムステップを備えた二人乗り仕様であることを考え合わせるとシャーシのベースはH2 SXだろうと推測できる。
さらに第三弾で明らかになったのはモデル名が「Z H2」ということ。つまり、H2ファミリーの傘下にZが加わることで、既存のNA(自然吸気)スポーツツアラーとしてのNinja1000に対するスポーツネイキッドZ1000という補完関係を、SC(スパーチャージャー)のカテゴリーにも広げて再構築したことになる。「Z H2」のネーミングにはその意味も含まれていると思う。いずれにしても10/23のアンベールが楽しみだ。
■ティザー動画第三弾
“Z H2, Supercharge” 23 October 2019