「アメリカ人の人がやっているお店が美味しいらしいよ」という噂を耳にしてやって来たのは、福島市伊達市にあるRogue Grill（ローグ・グリル）。アレクサンダーさん＆奈津子さんのブラッドご夫妻が二人で営むサンドイッチ店です。「サンドイッチ」というと、薄切りの食パンに卵やレタスや…いえいえ、Rogue Grillのサンドイッチは違うんです。どんなサンドイッチなんでしょう？

スノーボードが趣味でカナダやハワイなど各地で学んだり働いたりしてきた奈津子さんがアレクサンダーさんに出会ったのは蔵王のロッジ。ロッジで働きながら思いっきり大好きなスノーボードを楽しんでいたところ、同じくスノーボードが趣味のアレクサンダーさんと意気統合、熱愛の末に結婚して、このお店をオープンしたのが2020年10月のことでした。

アレクサンダー・ブラッド（Alexander Blood）さんは、アメリカ・オレゴン州の出身。お店の名前のRogue（ローグ）は、オレゴン州を流れる川の名前。ラフティングや釣りなどのアクティビティが楽しめる野性味あふれる川です。

オレゴン州ポートランドの学校で料理を学んだアレクサンダーさんのこだわりは、「アメリカと同じものを使って同じものを作る」こと。とはいえ、ここは日本、なかなか手に入らない材料もあります。そこでいろいろなものを何度も何度も試して、納得できたものだけを使って、できるだけアメリカで食べるものと同じように作るという本格派です。

さて、その「サンドイッチ」ですが、私たちがイメージするサンドイッチとはちょっと違います。少しフランスパンのようなコッペパンに主にお肉を挟んだもの。ボリュームもしっかりあって、パワフルなサンドイッチなんです。このパンには特にこだわっていて、本当にたくさんのパンを試食して、「これだ！」というものをわざわざ東京から取り寄せています。
今回は「チーズステーキサンドイッチ」（825円）を食べてみました。

使っているのはもちろんアメリカ産ビーフ。チェダーチーズとの相性はばっちりで、たまねぎの甘味が生きています。コッペパンの表面はカリっとしていて、お肉やチーズの美味しさを引き立てる、余計な甘さや香りのないシンプルなパン。美味しい！アメリカに来た気分になれる～！ボリュームもしっかりあって、ひとつで十分お腹も満たされます。
添えてあるのは、「ローグスタイルポテトサラダ」という、これも本場アメリカのスタイルのサラダ。コロコロのジャガイモとたっぷりのピクルスを使ったさっぱりとした味わいで、お肉を挟んだサンドイッチにもピッタリです。

他にもライ麦パンに合い挽き肉を挟んだ「パティ・メルト」やBBQソースの豚肉にコールスローサラダを合わせた「ポールド・ポーク」など本格派のサンドイッチの他に、季節のパイも人気を集めています。

コロナ禍でアメリカの食肉工場がストップしたり物流が滞ったりしている影響で材料が値上がりしている中、工夫しながら値段を上げずにお客さんに本格的なアメリカンスタイルのサンドイッチを楽しんでもらいたいと奮闘するブラッドさんご夫妻。
ぜひこの本場アメリカのサンドイッチを味わってみてください。もちろんテイクアウトもOK。事前に電話で予約すると待ち時間なくお渡しできるそうですよ。