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Intehillの4Kモバイルモニターが16型/16:10で過去最高の完成度?【U16NAレビュー】

ロピログテックライター

ノートPCを使ってると、もう一つ画面があれば作業がしやすいなーと感じるときがあります。でも、大きな外部ディスプレイは置く場所がない…!そんなときに重宝するのが、サクッと二画面環境がつくれるモバイルモニター。

ロピログではこれまでも様々なモバイルモニターをレビューしていますが、16:10比率の16インチ大画面かつ、4K高解像度、さらにコスパも取り回しもバツグンの一台を見つけちゃいました。それがこちら。

「Intehill U16NA」です。視認性に優れる16インチ(16:10)かつ、解像度は4K+のWQUWGA(3840×2400)、パネルはアンチグレア(非光沢)でDCI-P3を98%カバー。USB Type-C一本接続にも対応しています。

  • Amazon実売価格:34,240円(クーポン込み/執筆時)
  • 画面サイズ:16インチ(16:10)
  • パネル:IPS アンチグレア(非光沢)
  • 解像度:4K+(3840×2400)
  • 入力端子:USB type C×2、Mini HDMI
  • 出力端子:3.5mmオーディオジャック
  • 重量:カバースタンド込み約1090g

まず16インチの4K+モデルながら、モニター本体の重量は約710gとめちゃくちゃに軽い。同梱のスタンドカバーを付けても約1090gなので、ノートPCとセットで持ち歩くデバイスとして申し分のない軽量設計といえます。以前レビューした同タイプの2Kモデル「LG gram +view」に比べるとわずかに重いですが、16インチの4K画面をカバー込み約1kgで持ち出せる昨今のモバイルモニターの進化は凄まじい。。

本体の厚みとベゼルがかなり狭いこともあり、実際の筐体サイズはインチ数以上にコンパクトな印象。A4ファイルを持ち歩くような感覚で、比較的負担なく携帯できます。

かといってモバイルディスプレイ特有のチープ感はなく、PC本体のような極めて上品な質感。目立つブランドロゴも無く、この洗練されたデザインからして刺さるって人も多いんじゃないでしょうか。

背面にはVESAマウントできるネジ穴も搭載
背面にはVESAマウントできるネジ穴も搭載

背面から見て右側の側面には、Mini-HDMI入力(フルサイズ変換用のアダプタも付属)と、2つの USB Type-C端子を搭載。Type-C一本で電力が出力できるPCなどからは、ケーブル一本でモニターへの映像入力&電力供給が完結します。Nintendo SwitchなどUSB-C経由での電力供給の少ないデバイスや、Mini-HDMI経由で入力するデバイスの接続はUSB-C端子にUSB充電器(付属)を接続して給電を行う仕様です。

先日紹介した「F13NA」同様に、2つのType-C端子それぞれに映像出力できるのも同社モニターの特徴。通常は2つあるType-Cの内、片側は電力供給しか対応しないことが一般的ですが、U16NAは両方で映像入力&切り替えできちゃいます。これができる機種がそもそも希少なので、用途次第では大きなアドバンテージになる部分。

また、周辺機器用のType-C端子(入力は不可)が映像入力とは反対側に配置されている設計も非常に取り回ししやすいです。この端子はそもそも搭載されていないモデルも多いので、PC接続時にマウスやキーボードなどを有線アクセサリを繋ぐ人は要チェックポイント。

入力端子の反対側には周辺機器を接続するためのOTG端子付き
入力端子の反対側には周辺機器を接続するためのOTG端子付き

14インチMacBook Proと並べて使う

Intehill U16NAを14インチMacBook Proと接続して並べたところ。さすが16:10比率の16インチなだけあって視認性の良さはこの上ないですし、ベゼルが最小限なのでサイズ的に決して大きすぎず、サブモニター用途としてちょうどいいバランス感といった印象。

画面の表示品質もMacBook Proの内蔵ディスプレイと比べて見劣りしませんし、なんといっても色再現度がDCI-P3カバー率98%なので見るからに色が美しいです。輝度が460nitと非常に高いことも含め、現行のモバイルモニターとしてはハイエンドクラスの画質といっていいでしょう。

加えてコントラスト比が1200:1と高く、実際に他のモバイルディスプレイと比べても一目でわかるくらい発色が良いです。IGZOパネルを採用する同シリーズの「U13NA」同様に、白がきちんと白く、黒がしっかり黒い、パキッとメリハリの効いた色味です。

写真や映像のカラグレにも十分なスペックですし、それこそ僕みたいな「主にWordPressやOffice作業、趣味でRAW現像」みたいな用途においてU16NAで心許なく感じるシーンは皆無でしょう。大画面ながらカバー込みで約1kgと携帯性に優れる上、外へ持ち出す際に一緒に持ち運ぶ機材が「USB-Cケーブル一本」なのもスマート。

出先などでモバイルモニターを使ってると、頭の上の照明や背後の窓から明かりが反射してせっかくの拡張ディスプレイが無力化することありますよね。その点ノングレアパネルを採用するIntehill U16NAは映り込みや反射にも強いので、そうした環境でも視認性を損なわないのもポイント。光沢液晶に比べて、長時間画面を見続けたときの目の負荷も断然やさしいです。

MacBookのグレア液晶と比べても反射が少ない
MacBookのグレア液晶と比べても反射が少ない

極めつけは、アスペクト比が一般的な16:9ではなく、スクエア寄りの「16:10」という縦方向に長い比率であること。

WordPressやチャットツールなどではこの160ピクセル分の表示量の差が結構体感できるんですよね。スクロールの回数も断然減りますし、一度使ったら戻れなくなる快適さがあります。テキストワーク用途として、OS設定から「縦向き表示」できるモバイルモニターを求めている人も多いかと思いますが、本機は縦置き非対応なのでその点だけ注意が必要。

ここ数年、デスク常設の大画面モニター環境にどっぷりの筆者。これを機に自宅でもMacBook ProとIntehill U16NAの2枚運用を試してみたところ、これがテキストワーク、編集ともに何ら不足なくこなせてしまう衝撃‥。言わずもがな活用の幅も広がり、大満足。

複数デバイスを繋いで入力切り替えできるのは便利ですし、いざとなれば16インチの大画面をストレスなく外へ持ち出せるのは素晴らしいですね。ちなみに、ブラックカラーが主流のモバイルモニターにおいて、めずらしいシルバーを採用している点もUシリーズならでは。

3万円台半ばとモバイルモニターとしては高価格帯ですが、色味の正確性しかり筐体の完成度しかり、価格相応のバリューはきっと得られるはず。高性能かつコスパにも優れる一台なので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

Editor:ロピログ

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