当時小学生の2人がおばあさんとぶつかって賠償命令、個人賠償責任保険
2024年7月25日、大津地裁で行われた判決により、滋賀県草津市立の小学校のグラウンド内で発生した事故について、当時小学生だった男性2人に賠償命令が下されました。この事故は、80代の女性がグラウンドゴルフの活動に参加していた際に、小学生が追いかけっこをしていた時にぶつかられ、骨折という重大なけがを負ったことに起因しています。裁判所は、小学生の注意義務違反を認定し、賠償額として88万3041円を命じました。
SNSではこの事故に対して、どっちが悪い論争も出ていますが、このような予期せぬ事故は、日常生活の中で誰にでも起こり得るものです。特に家族や子供たちが関与する場面では、思いがけないトラブルや事故が発生することも少なくありません。そこで、重要となるのが「個人賠償責任保険」です。
ほぼ、誰でも入っている個人賠償責任保険
保険といってもこの個人賠償責任保険については、おそらくほとんどの方が何らかの形で加入しており、守られています。
- 火災保険(賃貸のものにもだいたいついている)
- 自動車保険
- バイク保険
- 一部のクレジットカードの付帯保険として
こんな感じです。補償範囲も本人ではなくて多くのものは家族を対象にしているため、親が個人賠償責任保険に入っていれば子どもがやる事故も補償の対象になります。
例えば、三井住友カードには「選べる無料保険」があり、その中にも個人賠償責任保険があったりします(補償額低いけど)。
個人賠償責任保険は、日常生活において他人に損害を与えた際に、その損害賠償責任をカバーする保険です。例えば、子供が学校や公園で他の子供や大人にけがをさせてしまったり、他人の財産を壊してしまったりした場合に適用されます。
- 他人にけがをさせた
- 他人の財産を破損させた
などが対象になります。たとえば自転車に乗っているときの事故もカバーされますし、ボール遊びをしていて車にぶつけて凹ませた。みたいな事故も補償されます。
※車やバイクの事故はダメなので専用の自動車保険とかに入ってね。
つまり、今回の事故においてもこの個人賠償責任保険が適用されれば、加害者の経済的負担は大幅に低くなります。
示談交渉付きがあると心理的負担も低い
なお、一般的な個人賠償責任保険について示談交渉サービスは付いていません。そのため、被害者との交渉は自分自身で行う必要があります。
とはいえ、個人賠償責任保険を使うというのは基本的に自身が加害者となっているケースですから、なかなか賠償額の交渉をするというのは心理的な負担も大きいはずです。
個人賠償責任保険の中には示談交渉サービスがついているものもあります。せっかくならこうしたサービスがついているものを契約しておく方が安心といえそうです。
また、逆のケース(被害に遭う)というケースも想定しておくとよいと思います。
一部検索してピックアップしました。自動車保険系に多いですね。
- チューリッヒ保険(示談交渉付き)
- 損害保険ジャパン(示談交渉付き)
- ソニー損保(示談交渉付き)
- 東京海上日動火災保険(示談交渉付き)
- あいおいニッセイ同和損保(示談交渉付き)
※なお、オプションとなっていることもあります。保険料はごくわずかなので個人的には示談交渉付きの個人賠償責任保険は入っておくことをお勧めします。
逆に被害に遭うことを考えると「弁護士費用特約」も欲しい
逆のケース(被害に遭うケース)では弁護士費用特約が「日常」にまで適用される場合では、逆に損害の請求をプロである弁護士にお願いすることもできます。
- 三井住友海上(自動車・日常生活事故型の弁護士費用特約)
- 損保ジャパン:弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型)
- 東京海上日動:弁護士費用特約(日常生活・自動車事故型)
- ソニー損保:弁護士費用特約(自動車事故+日常事故 )
こちらも特約としての負担はそんなに大きくないのでうまく利用しましょうね。もらい事故で保険会社相手の交渉になると個人は弱いのでこちらも専門家を立てるべきです。
というわけで、個人賠償責任保険って大事だよねという話です。自動車保険を更新するときはこうした保険があるかどうかもチェックすると良いともいます。
参考:自動車保険は毎年見直し、比較をしよう 一括見積でハーゲンダッツが2個もれなくもらえる
二段階あり、大抵の人は加入しているはずなので一度確認しておき、万が一の事故の際は保険会社に相談をしましょうねということです。
もう一つは加害者となった場合も被害者となった場合も交渉は可能な限りプロにお任せをするほうが良いです。そのオプションを付けるコストはそんなに大きくないので余裕があるならつけておきましょう。