【行橋市】戦争遺跡めぐり。空爆から軍用機を守る飛行機用のシェルターに行ってきた
行橋市とお隣苅田町の美味しいお店や人気のスポットを紹介しているDan!です。
今月は終戦の日を迎えるという事で戦争遺跡をご紹介したいと思います。
今回は太平洋戦争時に作られた「稲童1号掩体壕」に行ってきました。
掩体壕(えんたいごう)とは敵の空爆から軍用機を守る飛行機用のシェルター(格納庫)で、日本にはいくつもの掩体壕がありますが、ここ行橋市の掩体壕はとにかく大きい!
こちらの稲道1号掩体壕は夜間戦闘機「月光」、陸上爆撃機「銀河」、「一式陸上攻撃機」などの双発機(そうはつき)を格納していたという事なので大きいはずです。*双発機とは2つのジェットエンジンを搭載した機体です。
行橋市と築城町の境界ちょっと手前北側、自衛隊築城基地の近くにあります。
公共交通機関を使っていく事は難しいので車で行く事になります。
田園風景の中にその姿は現れ、立派な駐車場も完備しています。
このあたり(行橋市・稲道地区)は築城基地の隣という事もあり、掩体壕や軍事施設があった事から太平洋戦争中はたびたび空爆を受けていて、この「稲道1号掩体壕」は太平洋戦争末期、戦局が悪くなり米軍機の空襲が激しくなる中、急ピッチで造られたそうです。
神風特別攻撃隊(通称神風特攻隊)もここから出撃したという事です。
稲道地区には30もの掩体壕があったのですが、終戦後に地区の開発などで姿を消していく中、この掩体壕は状態が良く、規模も大きな事から貴重な戦争遺跡として平成14年12月2日に行橋市の史跡に指定されました。
そして、令和5年3月28日に福岡県内の戦争遺跡の中でも建造当初の姿をよく残す貴重な資料であることから「海軍築城航空基地稲童掩体」の名称で福岡県の史跡に指定されました。
こちらの掩体壕について行橋市のホームページで詳しく紹介されていますので、興味のある方はこちらを読んでから足を運ばれるのをお勧めします。
なお、こちらの掩体壕は福岡県の史跡公園として整備されており、公園には終戦まで仲津小学校にあった奉安殿と、稲童地区の空襲の際に銃撃を受けたレンガ塀を移設保存しています。
銃撃を受けたレンガ塀
当時の戦争を生で知る方が高齢化して行き、話を聞ける機会がなくなってくる今となっては貴重な遺産です。
現在「歴史資料館企画展」として8/5(土)~9/18(月・祝)まで「海軍築城航空基地と太平洋戦争」を開催しています。企画展では、発掘調査の出土品や、築城航空基地に関係する資料のほか、戦時中の人々の暮らしを物語る品々を展示し、太平洋戦争と私たちの地域との関係や、戦争と平和について考える展示会となっています。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
名称:稲童1号掩体壕(いなどういちごうえんたいごう)
住所:福岡県行橋市稲童1095-17
HP:行橋市公式ホームページ
問合せ先:0930-25-1111(行橋市文化課)
駐車場:あり(無料)
歴史資料館企画展
「海軍築城航空基地と太平洋戦争」
会期:8/5(土)~9/18(月・祝)
時間:10時~18時(入館は17時45分まで)
休館:火曜日
会場:行橋市歴史資料館(コスメイト行橋2階)
料金:無料
問合:行橋市歴史資料館
電話:0930-25-3133
Instagram:yukuhashicity.historicalmuseum