自称小学4年生が作ったサイト『どうして解散するんですか?』が大人の仕業じゃないかと話題に
「はじめまして!中村です。小学4年生です。ぼくは解散総選挙する理由を知りたくて、こんなサイトを作りました」のメッセージでTwitter営業が行われているウェブサイト『どうして解散するんですか?』が、大人の仕業じゃないかと話題になっています。
このサイト、ツイートの通りなら「小学4年生が学校のお友達と作ったはじめてのちゃんとした作品」だそうですが、どうにも怪しい点ばかりなのです。
Mac、Photoshop、Illustratorを使いこなす小学4年生
サイトや画像のMETA情報を見ると分かりますが、『どうして解散するんですか?』はMac上の『Adobe Creative Cloud』で制作されています。
Adobe CCを使いこなす小学4年生とそのお友達軍団。しかもこれが「初めてのちゃんとした作品」。
これまでにどんな練習の作品を作ってきたのでしょうか? わたし、気になります。
コストパフォーマンスを考えられる小学4年生
『どうして解散するんですか?』の画像は、Amazonのクラウドコンピューティングサービス『Amazon Web Services(AWS)』のサーバーから読み込まれています。
AWSを利用するとサーバーの費用が使用量に応じて課金され、急にアクセス数が増えたときでも対応でき、かつ従来のデータセンターを利用するよりも低コストで運用できます。
おサイフのことや大量アクセスがきたときのことについても考えられる小学4年生。すごい。
ちなみに、AWSは未成年者による利用契約を禁止しています。
妖怪ウォッチのことを知ってるフリする小学4年生
ご存じ小学生のあいだで大人気のアニメ&ゲーム『妖怪ウォッチ』。
小学4年生のなかのひとは「普段は妖怪ウォッチやってるよ」とツイートしているのですが、「妖怪ウォッチの真打ちは買いましたか?」の質問に対して「買いました!」となぜかまだ発売されてないゲームをすでに購入したと答えています。
もちろん「予約した=買った」の方程式が成り立たないこともないですが、総ツッコミの状態です。
ちなみに、妖怪ウォッチ2 真打ちの発売日は2014年12月13日です。みんな買ってね!
鉛筆を肥後守(ナイフ)で削って使う小学4年生
サイトやTwitterに掲載されている「しつもんです。」という画像に鉛筆が載っているのですが、その鉛筆がどうみても肥後守(ナイフ)で削られています。
えっ? イマドキ鉛筆削りじゃなくて肥後守を使う小学4年生がいるの? 小学校に肥後守とか持ち込めないと思うのですが……。
ちなみに、ウチの子供が通う小学校では鉛筆削り機能のあるソフトビニールケースタイプの筆箱しか認められておらず、シャーペンは謎の持ち込み禁止令が出ています。ロケット鉛筆もダメかも?
「問題」の漢字が書けるのにわざと「もんだい」と書く小学4年生
さきほどの鉛筆と同じ画像からですが、「もんだいは一体なに?」、「問題だってパパが言ってた」など、なぜか書ける漢字をひらがなで書いています。
なぜ書ける文字をわざわざひらがなで表現したり漢字で表現したりするのでしょうか?
ちなみに、「問題」の漢字は小学3年生でどちらも習います。あと「ムダ遣いしても怒られないの?」の「遣」は中学校で習います。
現代ビジネスがサイト開設後1日も経たないうちに記事に。仕込みか?
政治や経済のことを伝えるニュースサイト『現代ビジネス』が、問題のサイトが開設されてから1日も経たないうちに肯定的な記事を書いています。
この連載である“永田町ディープスロート”では、これまでインタビュー連載が掲載されていたのに、いきなりの「どうして解散するんですか?」の謎の持ち上げ↑↑
このためネット上では「仕込みではないか?」と疑われています。
ちなみに、記事内で「Twitter上で、100万件の「#どうして解散するんですか?」の声が届けられたことになる」と書かれていますが、この数字は嘘です。
ボクの目の前のカウンターは今3,000万件を超えていますが、「#どうして解散するんですか?」のハッシュタグで検索しても2万件しか出てきません(記事執筆現在)。
NPO法人を名乗る人物が同じ日に類似ドメイン名を取得
『どうして解散するんですか?』のURLは「why-kaisan.com」ですが、このドメインが取得された11月19日と同日に「why-kaisan.jp」、「why-kaisan.net」、「why-kaisan.org」なる類似ドメインも取得されています。
類似ドメインの取得者はjpドメインから「NPO法人僕らの一歩が日本を変える。」であると判明しており、orgドメインでは連絡先に「info@boku1.org」とこのNPO法人の連絡先が記載されています。
小学4年生が作ったサイト「why-kaisan.com」と同じ日に「NPO法人を名乗る人物」が類似ドメインを取得。NPO法人名は第三者に名前を騙られているだけの可能性もありますが、小学4年生が作ったかどうかはますます怪しくなってきました。
なお、このNPO法人はTwitterアカウントにて「団体としてサイトを作ったり意見を発信したりなどはしておりません」と発表していますが、ドメインを取得したかどうかについては回答していません。
ちなみに、NPO法人の政治活動は認められていません。
本当なら日本の未来は安泰
で、これを実際に小学4年生が作ったのかどうかは分かりませんが、本当なら、もし本当なら日本の未来は安泰です。
だってこれほどのスキルを持っている小学4年生を教育できているんです。今働いている大人たちなんて目じゃない。ボクらの仕事の大部分は小学生に奪われてしまいますよ。
さぁダメな大人として出る杭を打とう! 叩きつぶそう!!
追記(2014年11月22日22時17分)
嘘でした →自称小学4年生が作ったサイト『どうして解散するんですか?』、やっぱり嘘。NPO法人代表が謝罪 - Yahoo!ニュース
良かった。打つ杭はなかったんだ。