十勝の大地が生み出す、贅沢なソフトクリームの魅力

十勝と聞くと、広大な大地や豊かな自然を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。その大地が育む酪農製品の中でも、特に人気があるのがソフトクリームです。十勝のソフトクリームは、地域の誇りと愛情が詰まった特別な一品です。

十勝のソフトクリームが特別な理由──その秘密は新鮮な生乳とこだわりの素材にあり

十勝のソフトクリームが他の地域と一線を画す理由は、その素材にあります。十勝は日本屈指の酪農地帯で、新鮮で上質な生乳が日々生産されています。土壌から牧草、飼料に至るまでこだわり抜いて育てられた乳牛から絞られる生乳。その鮮度と質が、ソフトクリームの滑らかさと深いコクを生み出す源となっているのです。

もちろん東京都心でもおいしいソフトクリームは味わえますが、十勝のそれは別格です。近くの牧場で絞ったばかりの生乳を使い、その場で作られるソフトクリームを一度食べれば、その虜になること間違いありません。

イタリア製マシンが支える、洗練された味わい

十勝には、多くの牧場やカフェ、道の駅で地元の生乳を使ったソフトクリームが提供されています。特に注目したいのは、多くの帯広の店舗で導入されているイタリア製の「カルピジャーニ」という高級ソフトクリームサーバーです。

ソフトクリーム界のフェラーリ──カルピジャーニが十勝のソフトクリームに革命をもたらす理由

このカルピジャーニは、70年の歴史を誇るイタリアのトップブランドで、ソフトクリーム界のフェラーリとも呼ばれています。空気含有量（オーバーラン）を繊細に調整でき、シルクのような艶と滑らかな口当たりを実現するこのマシンは、酪農が盛んな十勝エリアでの導入率が全国的に見ても非常に高いです。乳に対する深い知識、機械や製造プロセスへのこだわり、そして素材の鮮度と質への配慮が、十勝のソフトクリームにはたっぷりと詰まっているのです。

別腹の誘惑：帯広で楽しむソフトクリーム巡りの魅力

私が帯広を訪れるたびに楽しみにしているのは、ソフトクリーム巡りです。1日に10店舗以上回ることもありますが、意外にもお腹が弱い私でも、ソフトクリームなら何杯でも食べられるのが不思議です。かき氷なら1～2杯で限界ですが、ソフトクリームはまさに別腹！いくら食べても飽きることがありません。

十勝の大地と風景が引き立てる、至高のひととき

十勝の魅力は、広大な大地と優雅な風景がソフトクリームの味を一層引き立てることにもあります。牧草地が広がる風景が調味料となり、それを眺めながら食べるソフトクリームは格別です。そして、十勝でソフトクリームを楽しむなら、「ソフトクリームラリー」も見逃せません。

十勝毎日新聞社発行の「十勝の生活応援マガジンChai」が毎年開催しているこのイベントは、地元民からも観光客からも人気です。今年で20回目を迎え、8月30日まで開催されています。私も昨年に引き続き、今年もこのスタンプラリーに参加しました。そこで出会った魅力的な店舗をいくつか紹介します。

あすなろファーミング

十勝清水町にある「あすなろファーミング」では、牛乳本来のおいしさを存分に楽しめるソフトクリームが味わえます。ソフトクリームミックス中に含まれる空気の含有量が少なめでアイス寄りの食感。濃縮された牛乳の旨みが詰まった一品です。それでいて、後味は驚くほどすっきりしており、重たさを感じさせないのが特徴です。

自然の味わいを堪能：あすなろファーミングのこだわり

あすなろファーミングでは、土づくりからこだわり、牧草地には農薬や化学肥料を一切使用せず、沖縄のサンゴ由来の天然カルシウムを取り入れています。その牧草を食べて健康に育った牛たちから搾られる生乳は、低温殺菌され、パスチャライズド牛乳として使われています。

ソフトクリームとキャラメルトッピングの絶妙なハーモニー

ソフトクリームを食べていて時折、脂肪分の粒を感じますが、それがまた自然の味わいなんですよね。今回はトッピングに生キャラメルソースをかけていただきました。シンプルなミルクソフトと濃厚なキャラメル風味との組み合わせは抜群でした。

カントリーホーム風景

カントリーホーム風景のこだわりソフトクリーム

北海道十勝・鹿追町の郊外に位置する木造三角屋根が特徴的なカフェ「カントリーホーム風景」。牧場内に併設されたこの直営カフェレストランでは、新鮮な牛乳を使った絶品ミルクソフトクリームを楽しむことができます。

安全・安心を追求した素材と製法

このソフトクリームは、牛乳づくりから始まる徹底したこだわりの結晶です。「子どもたちに安全で安心な加工品を提供したい」というコンセプトのもと、牛たちの飼料に至るまで自社で管理して生まれた新鮮な牛乳を使用。

生クリームやバターを一切使わず、シンプルながらも味わい深い仕上がりになっています。口に含むと、搾りたての牛乳をそのまま味わっているかのような錯覚を覚えるほど。さらに、イタリア製カルピジャーニ社のマシンを使用することで、空気をたっぷり含んだふんわりとしたなめらかな食感も楽しめます。

広瀬牧場 ウエモンズハート

自然が育む新鮮な味わい：広瀬牧場の「ウエモンズハート」

広瀬牧場の「ウエモンズハート」では、絞りたての生乳と生クリーム、十勝産のグラニュー糖、脱脂粉乳を絶妙に配合した濃厚なソフトクリームを楽しむことができます。

牛たちは自由でストレスのない環境で育てられており、そのおかげで絞られる生乳は驚くほど新鮮でおいしいです。この新鮮な生乳を低温殺菌し、丁寧に作り上げたソフトクリームは、まさに絶品です。

なめらかな口溶けと満足感：ウエモンズハートの魅力

ウエモンズハートでは、イタリアのカルピジャーニ社製ソフトクリームサーバーを使用しており、そのおかげでソフトクリームはきめ細かく、なめらかな口溶けが特徴です。

ボリューム満点

そして、十勝の中でもそのボリュームはトップクラスで、150gほどのたっぷりサイズ。満足感をたっぷり味わいたいなら、ウエモンズハートがおすすめです。

半田ファーム

放牧酪農のこだわりが生む至高の味：「半田ファーム」のソフトクリーム

大樹町にある「半田ファーム」は、チーズで有名なだけでなく、そのこだわりをソフトクリームにも反映しています。放牧酪農の手法をいち早く取り入れ、牛たちがストレスなく過ごせる環境を整え、地元産の餌を使うなど、細部にまで配慮が行き届いています。

そうして育てられた牛から絞った新鮮な生乳と砂糖だけで作られるソフトクリームは、やや硬めの食感が特徴で、牛乳のコクと甘さ、そしてくちどけが見事にバランスしています。また、季節ごとに微妙に変化するその味わいも魅力の一つです。

新たな味覚体験を提供するソフトクリームシェイク

「半田ファーム」のもう一つのおすすめは、ソフトクリームシェイクです。新鮮な牛乳に3種類のソース（ハスカップ、イチゴ、チョコ）をかけたシェイクは、ソフトクリームの豊かな風味と各ソースが絶妙にマッチし、新たな味わいを楽しむことができます。シンプルなソフトクリームに変化を加え、さらに贅沢なスイーツとして楽しめる一品です。

十勝　広尾町 Kikuchi Farm Cafe

放牧地を眺めながら楽しむ極上のソフトクリーム

十勝広尾町にある菊地ファームカフェでは、広大な放牧地を眺めながら、特別なソフトクリームを楽しむことができます。

このソフトクリームは、搾りたての生乳を一度だけ低温殺菌したパスチャライズミルクを使用し、乳化安定剤や香料、着色料、保存料といった添加物を一切使用していません。

オリジナルレシピで作られたソフトクリームは、そのおいしさが格別で、ここでしか味わえない特別な一品です。

高級マシン「カルピジャーニ」が生み出す至高の口どけ

菊地ファームカフェのソフトクリームには、イタリアの高級ソフトクリームマシン「カルピジャーニ」が使用されています。

このマシンによって、練乳のような甘さと深いコクを持ちながらも、後味がすっきりとした、非常に高いクオリティのソフトクリームが作り出されています。

季節ごとに味が微妙に変化するのも、放牧牛の生乳を使用しているからこそ。東京都心ではなかなか味わえない、特別なソフトクリームをぜひ一度体験してみてください。

ごはん屋ゆめあとむの「ゆめかふぇ」

希少種「ブラウンスイス」の生乳で作る超濃厚ソフトクリーム

十勝 清水町にある「ごはん屋ゆめあとむ」の入口横に位置するテイクアウト専門店「ゆめかふぇ」では、国内で約2,000頭しかいないと言われる希少種「ブラウンスイス」の生乳を使った、超濃厚なソフトクリームを楽しむことができます。

放牧酪農で育てられた牛たちの新鮮な生乳に、生クリームをたっぷり加えたこのソフトクリームは、商品名にふさわしい濃厚な味わい。さらに、香ばしくサクサクとしたメイプルコーンとの相性も抜群で、一度食べたら忘れられない一品です。

自由にカスタマイズできる「映えソフト」も人気

「ゆめかふぇ」では、トッピングのバリエーションも豊富で、自分好みにカスタマイズしたソフトクリームが楽しめます。

ソース、あんこ、ジャム、だんごなど、さまざまなトッピングが選べるほか、数量限定でシマエナガやパンダをモチーフにしたマシュマロをトッピングした「映えソフト」も人気です。

シンプルなテイクアウト専門店ながら、その充実したメニューと品質の高さで、多くの人に愛されているお店です。気軽にテイクアウトで極上のソフトクリームを味わいたい方には、ぜひおすすめしたいスポットです。

酪農王国・十勝のソフトクリームは、ただの甘いデザートではありません。自然の恵み、地域の伝統、そして人々の心が融合した特別な一品です。次に十勝を訪れる際には、ぜひその一口を堪能し、東京都心では味わえない贅沢なソフトクリーム体験をしてみてください。