【善通寺市】チームラボの作品が旧偕行社に登場 「お絵かきフライト」の楽しみ方を聞いたよ
国際的に活動しているデジタルアート集団「チームラボ」の展覧会が8月27日まで、善通寺市文京町の旧善通寺偕行社で開催されています。善通寺市の市政70周年記念イベントで、多くの親子連れがアートの中に溶け込む体験を楽しんでいました。展示作品の《お絵かきフライト》と《つながる!積み木のまち》の楽しみ方をイベントの広報担当者に聞きました。
飛行機や蝶々を描いたら自由に遊ぼう
「飛行機や蝶々を描いて、アートの中を飛ばしてみましょう」。案内してくれた山地芳樹さんは、そう言うと貸出用タブレットを持って飛行機の絵を操縦しました。
床に飛行機がフワッと現れて、壁いっぱいに広がっているアート作品の中を飛び始めます。ファンタジーな世界観が広がっていて、子どもも大人も真剣な表情でタブレットを操っていました。
「自分で描いた絵を壁に映し出して遊ぶ作品ですが、みんなでアート作品を作る『共創』体験ができます。作品の中を飛んでいる飛行機や蝶々を手で触ると、逃げるんですよ」と山地さん。「不思議ですね。どんな仕組みですか」と思わず、飛行機を触ってみました。
デジタルアートで描かれている街には、大きな虹や森があり、たくさんの羊が漂っています。「飛行機を羊に当てるとポイントが集まる遊び方もできるんですよ」。会場で出会った人とゲームするのも楽しそうです。
貸出用タブレットが使えるのは、1回5分。タブレットを借りる回数に制限はないので、何度でも絵を描いたり、繰り返し遊べます。半日くらい楽しんでいる親子もいるそうです。
《お絵かきフライト》は、シンガポールで初公開され、日本でのお披露目は善通寺が初めて。「多様性の尊重」や「テクノロジーへの興味」などを育むそうです。パステル調に彩られた空想の世界で遊ぶと、ワクワク感でいっぱいでした。
「つながる!積み木のまち」で進化体験
次の部屋に移動すると、《つながる!積み木のまち》が平面に展開されているのが目に飛び込んできました。
「家のブロックを動かすと、別のブロックの間に道や線路ができて、どんどん繋がっていきます。こんな風に、馬車が通っていた道が進化して、未来の自動車が通るハイウエイが現れるんですよ」。
そして、上空を飛んでいるヘリコプターから見た映像が、壁に大きく映し出されていました。平面だけでなく、壁面にも展開されている立体的な空間に興味津々。
この展示で遊ぶと、「パターン認識力」や「論理的思考力」などを育めるそうです。次々に変化が起きるので、観察力が必要な作品だと実感しました。
「これから遊ぶ人に向けて、とっておきの秘密はありませんか」と聞いたら、山地さんは「牛を手に乗せることができますよ」。「ほう」っと感心してやってみたら、手のひらにデジタルアートの牛が乗ってくれました。
まず、やってみる、自分で動いてみることを楽しめる作品でした。
ここまで見てきた2作品は、『未来の遊園地』シリーズを構成。一人ひとりが参加することで、一緒に遊びながら”未来”を作るという意味が込められているようです。
チームラボとは
チームラボは、2001年から活動しているデジタルアート集団です。サイエンスやテクノロジーを融合させた学際的な活動を展開し、多くのファンを魅了しています。
今回の展示では、哲学的な新作も登場。「目に見えている世界は、それぞれの人が自分で規定している」というメッセージが込められているそうです。
「例えば、波をモチーフにした作品。同じような波が重なっているように見えますが、実はそれぞれの波は違っています。この作品のセッティングでは、チームで数日間かけて微調整していました。細部にこだわり抜いて展示されているんですよ」と、山地さんは教えてくれました。
基本情報
名称 : チームラボ お絵かきフライトとつながる!積み木のまち
住所 : 香川県善通寺市文京町2丁目1-1(旧善通寺偕行社)
アクセス : JR善通寺駅から徒歩5分程度(駐車場あり)
営業時間 : 午前11時から午後9時(最終入場は午後8時半)
定休日 : なし
入場料 : 大人800円、小中高校生500円、未就学児は無料
電話番号 : 087-831-4449(株式会社サクセス、午前10時から午後6時)
公式サイト