【東大阪市】上四条町の守り神。時代の流れに揉まれながらも、現代にその地の歴史を伝えるパワースポット。
東大阪市には「枚岡神社」の影響により、いたるところに「春日神社」があります。遷宮の目的で建てられたなど由緒は様々ですが、それぞれに「春日」の歴史が残っています。今回は、生駒山の麓にある上四条町の春日神社「旧春日神社本殿跡」をご紹介します。
近鉄「枚岡駅」から南へ進み、「なるかわハイキングコース」を目指します。「旧春日神社本殿跡」は、「なるかわハイキングコース」に向かう途中の上四条町にあります。途中「らくらく登山道センターハウス」の目印があるので、そこから生駒山を目指してください。
生駒山にむかって歩いていると、民家の真ん中に何やら石段で登ることができる場所にたどり着きました。気になるので登ってみます。
階段を登り切ると、お社のようなものと狛犬が見えてきます。ここは神社なのでしょうか。階段には、ちらほら紅葉した落ち葉が落ちており、秋の雰囲気を感じます。
お社に近づいてみると「春日大社神」と書かれてあり、建物の中に本殿がある感じです。ほとんどの神社が、社殿はお社の裏側にあるので、身近に見ることができる神社は珍しいのではないでしょうか。
ここの春日大社は、四条町の氏神様として建てられたそうです。主祭神は「天児屋根命」。中臣氏の先祖として知られる神様です。春日大社の祭神として祀られる神様で、諸願成就、学業成就、出世開運などのご利益があるみたいですよ。
お社の側には手水舎が残っています。大きさは小さなものですが、すごく古い感じが出ています。ここの神社はもともと、旧四条町の東側に鎮座していたみたいですが、明治時代に行われた統合整理によって現在の枚岡神社に合祀されてしまったそうです。そこで、残った社殿や狛犬などをこの地に移して、現在も四条町の氏神様として祀られているとのこと。小さな神社にも様々な歴史を現代に伝えてくれています。現在ここの神社は、貴重な市内の神社建築物として市の有形文化財に指定されています。
敷地自体は小さいですが、裏には立派な門構えの跡も残っています。この地域で大切にされてきた氏神様の様子が伺えます。ハイキングに向かう途中など、気軽に立ち寄ることができる場所にあるので、ぜひ一度、生駒山の麓にある町の歴史を感じに訪れてみてください。
旧春日神社本殿跡
【住所】大阪府東大阪市上四条町24
【アクセス】近鉄「枚岡駅」から南へ、「なるかわハイキングコース」に向かう途中にあります。駅から徒歩30分程度。