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産後うつも抜けられた!育児で無理しないために日頃からできるちょっとした工夫

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!保育士ごんちゃんです。

現在、保育士として地域の公民館や療育教室で親子遊び講座をしたり、地域の保健師さんと一緒に子育て講座にまわったりするような働き方をしながら、子育てに関する情報発信をしています。

【ペンネーム:のんびりさんより】
しゃーごんさんが毎回言っておられる「無理をしない」は、具体的にどのような事をされているかを知りたいです。個人的過ぎるかもしれませんが…

今の私の状態では、夫に休職してもらうしかありません。私側の親戚とは絶縁状態ですし、夫側の実家には車で連れて行くしかないのですが、私の服薬の影響で運転もできず…このご時世お友達にヘルプに来てもらうわけにもいかず…

もし具体例があれば教えて頂きたいです。

今回はこちらのご質問にお答えしながら、私の育児のモットーである「無理しない」を実現するために、日々意識しているちょっとした工夫の話をしたいと思います。

▼「無理をしない」をひとことで言うと…

わたしは現在2歳半になる娘を妊娠する前(4年前)から、産後しばらくにかけてうつ病の治療をしていました。そのため妊娠中から決めていたことに、「特に産後、育児が始まったら絶対に無理しないようにしよう」ということがありました。

そして娘の出産から2年半以上経った今ではうつ病も完治し、本来の自分に戻って元気な日々を送っていると言えるようになりました。

そんな今でもわたしの人生・育児のモットーは「無理しないこと」で、日々の生活でなるべく無理せずに持続する形をとるようにしています。

今回のご相談のケースでは「夫に休職してもらうしかない」とおっしゃっていますが、わたしもうつ病治療中は自分だけで家事育児をやらないために一番いいのはその方法だったかもしれません。

しかし実際は夫は休職することなく働いていましたし、私はそんな中でも日常のちょっとした意識で「無理せずにいられる方法」を徐々に確立していきました。

わたしが日常の中で無理しないために実践してよかったと思うことをひとことで言うと、「便利なものに頼ることやラクをすることに罪悪感を持ちすぎない」ということです。

まず育児で言うと、世の中には便利なグッズがたくさんありますよね。でもそれを使うことに罪悪感があったり、手間をかけることこそ善だ!という考えはまだまだ世の中全体に多くあるような気がします。

例えば世の中ではよく、離乳食は手作りをするべき、テレビはなるべく見せないようにするべき、専業主婦のお母さんは一時預かりなど利用するべきではない、など見聞きすることがあります。

このように、育児中の親にとっては「便利なものに頼ったりラクをしたりすることがダメだ」と思わされる機会が多いんですよね。

しかしわたしは、育児において大切なのは、子どものためにアレコレ手間をかけて何かをしてあげることよりも、親がストレスを抱えずに機嫌良くいられる時間が長いことだと思っています。

もちろん身体的・精神的に手間をかける余裕がある方や、そのほうが育児を楽しめるという方は、それでいいと思います。

ただ親に身体的・精神的に余裕がない状態で「子どものために」と無理して頑張り続けてしまうのは、無理なく持続する形になりにくいですし、ストレスが溜まって育児を楽しめなくなる可能性が高いです。

そのため、日常でなるべく便利なものに頼ったりラクをしたりすることを自分自身が肯定して、無理なく育児を楽しめる形を作っていくのがいいと思っています。

私の場合だと、余裕がない時は迷わずテレビに頼りますし、無理して出かけることもしません。子どもの用のご飯も手の込んだものは作らず、お菓子を与える量が多くなることもあります。

また、日常生活では育児だけでなく家事も大きな負担になりますよね。そのため家事もなるべく手抜きするようにしています。

具体的にやってよかったのは、乾燥機付き洗濯機や食洗機などの時短家電を導入して家事をラクにしたり、ご飯をテイクアウトや宅配にして作らないようにしたり、作るとしてもミールキットを使うようにしたりなどしたことです。

育児においても家事においても「本当はこうしてあげたい」と思う理想の状態って誰しもあると思いますが、それが毎日がんばらずにできることでないと結果的に無理することになってしまいます。

身体的・精神的に余裕がある時に、自分ができる限りのことをして、あとは基本的に手抜きでいいんだと思っています。私はそうしたおかげで、うつ病も完治しましたし、育児も人生もとても楽しくなりました。そして娘もすくすく元気に育っています!

自分に余裕があるとイライラしたり機嫌が悪くなったりすることが減るので、それが子どもにも良い影響を与えているような気がしています。

▼無理をしないために心に留めている5つのこと

日々を無理しないために実践している「手抜きすることに罪悪感を持ちすぎないこと」に加えて、わたしがマイルールとして心に留めていることを5つ紹介します。

(1)完璧にやろうとしない
(2)周りの人に頼る
(3)スケジュールを詰め込まない
(4)がんばらないくらいがちょうどいい
(5)しあわせかどうかで決める

(1)完璧にやろうとしない

完璧主義だった私ですが、特に育児では全然完璧を目指していません。意識的にも無意識的にもそれができているのは育児を楽しむうえでとても大きなことだと思います。

(2)周りの人に頼る

私も産後里帰りから戻ってからは、日中は仕事をしている夫と2人で育児をしてきました。身内に頼れないなら、公共や民間のサービスを利用するのがいいと思います。

(3)スケジュールを詰め込まない

子どもが昼寝した時も、家事をせずに一緒に寝たり、ゆっくりのんびり過ごしたりして、分刻みで動かないようにすることも大事です。ゆっくり休んでこそ毎日の育児が楽しめます。

(4)がんばらないくらいがちょうどいい

わたしはがんばりすぎる生き方をしてきてしまったことが、2回のうつ病に繋がったと思っています。うつ病になりやすいタイプなんだと自覚してからは、がんばらないことを心がけて生活しているので、とても人生がラクになりました。

(5)しあわせかどうかで決める

育児をしていると日々たくさんの「こうするべき、こうしない方がいい」という言葉に出会いますが、それは自分たちが「どうしたいのか」という前提が変われば聞くべきアドバイスかそうでないか変わります。

「世間的にどうだから」というのは気にせずに、自分たち家族がしあわせに生きられる形を探していくのがベストです。

<その他SNSでも子育てに関する情報発信をしています>
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Twitter   ー 子育てに関するメモや記事更新情報などを発信中!

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

国立大学で子どもの自立支援について研究中の子育て支援保育士。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月、2023年10月に男の子を出産した3児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

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