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[訃報]アメリカの現代ジャズを築いた巨人 マルグリュー・ミラーさん死去

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

57歳、早すぎる死です。

1980年代初頭からベティ・カーターやウディ・ショウの楽団で頭角を現わした彼が日本でも大注目を浴びるようになったのは、アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズ入団(1983年)やトニー・ウィリアムス・バンド参加(1986年)あたりから。

アフリカン・アメリカンのニュアンスをタップリと受け継いだ奥深い表現力をもつ一方で、複雑化していった現代ジャズの理論にも柔軟に対応できるインテリジェンスを備えた“頼れるアニキ”的な存在だった彼。

つい最近も、ニューヨークで録音をしてきたシンガーから彼が参加していたスタジオでのエピソードなどを聞いたばかりだったので、現実感がわかないというのが正直なところです。

ご冥福をお祈りします。

ニュース・ソースはこちら。

Jazz Pianist And Pedagogue Mulgrew Miller Dies

日本語の記事はこちら。

ジャズ・ピアニスト、マルグリュー・ミラーが死去

米ラジオ局NPRによれば、ジャズ・ピアニスト、マルグリュー・ミラー(Mulgrew Miller)が5月29日、1週間前に脳卒中を起こして入院していた病院で死去。57歳でした。ミラーは、ベティ・カーターのバック、アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズ、トニー・ウィリアムス・バンドといったバンドで活躍。

出典:ジャズ・ピアニスト、マルグリュー・ミラーが死去|amass

♪Mulgrew Miller Plays So Much Piano

♪Mulgrew Miller- All The Things You Are

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

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