【善通寺市】焼き立てピザを店内で「いただきます」 LED菜園で野菜栽培するパン工房
地域に愛されるベーカリーを合言葉に、焼き立てピザの提供や店内での野菜栽培に取り組んでいるパン工房があります。善通寺市下吉田町の焼き立てパン工房「ゆたか」です。北海道産の小麦粉を100%使っており、生地は無添加という安心安全にこだわったパンとピザが人気を集めています。
一枚一枚、窯で焼き上げるピザ
「ただいま、ピザ1枚5分で焼き上がります」。店内に入ると、スタッフが来客一人一人に声をかけて焼き立てピザを案内していました。
スタッフのご厚意で、マルゲリータのピザを1枚焼いていただきました。ピザを焼くエリアには、専用の窯が設置されています。スタッフが生地を伸ばして、チーズとトマトソースをトッピング、ピザが焼き窯に入っていきました。待つこと5分ほど。最後にバジルを飾って出来上がりです。
ゆたかでは、ピザの注文を受けてから1枚1枚焼き立てを提供しています。人気のため早い時間に売り切れたり、待ち時間が長くなってしまうことも。持ち帰りのほか、店内と屋外のイートインコーナーで食べることもできます。
イートインコーナーには無料のコーヒーサーバーが設置されており、広報の三野里恵子さんは「焼き立てのピザを食べてほしいので、そのお供にコーヒーを提供しています」と話していました。
通常、6種類のピザが提供されており、週替わりで内容が変わります。マルゲリータやジュノベーゼといった定番ピザの他に、季節の素材を使った限定メニューも登場するので、要チェックです。1枚320円から450円。店内では、焼き立てのピザを楽しむ人の姿が見られました。
量り売りコーナーも人気
店内には40種類ほどのパンが並んでいます。人気トップ3を質問すると、「こしあん塩バターロール」(170円)、「さくさくメロンパン」(150円)、「にこパン」(60円)と教えてくれました。
こしあん塩バターロールは、こしあんの甘さとバターの塩味のバランスを楽しんでほしいそう。さくさくメロンパンは、外はさくさくで中はしっとりした食感が人気。にこパンは中にチョコレートが入っている小さなパンで、子どものおやつに購入する人が多いようでした。
また、「たくさんの種類のパンを少しずつ食べてみたい」というニーズに応えようと、パンの量り売りコーナーもあります。ミニクロワッサン、プチデニッシュなど5種類を販売。外はカリッと中はしっとりしているカヌレは、連日完売するほどの人気です。
三野さんは「ゆたかのパンは、値段は控えめにしており、食べやすいパンをそろえています。地域の人に愛される店を目指しているので、高齢者やファミリー層に受け入れられる店でありたいと思っています」と話していました。
店内ではLED水耕栽培も
店内に入るとすぐに、LED水耕栽培で野菜が育っている様子が見られます。フリルレタスやバジルなど野菜の他にイチゴを栽培しており、サンドイッチやピザの材料として使用。三野さんによると、「新しいことにも積極的に取り組みたい」という経営方針から導入されたそうです。
野菜は無農薬で栽培されており、安心安全な材料を店内で調達できるという狙いもあります。パンの具材になる材料も地元の業者や農家から仕入れているそうで、地産地消の考え方が一貫していました。
三野さんは「ゆたかを経営しているのはタオル会社ですが、社員が地域にお世話になっているので、何らかの形で恩返ししたいという思いもあって、6年前にベーカリーを始めました。採算よりも、地域に愛される店でありたいと思っています」と話していました。
その思いの通り、幅広い世代から支持される店に育っています。地域の素材を活用するパン作りや無料コーヒーのサービスの原点には、「地域に貢献したい」という思いがありました。優しさが感じられるスタッフの接客も、地域の人に愛される要因になっているようです。
基本情報
名称 : 焼き立てパン工房ゆたか
住所 : 香川県善通寺市下吉田町151
アクセス : JR善通寺駅から車で6分程度(駐車場あり)
営業時間 : 午前11時から午後3時
定休日 : 日・月曜日(第4日曜日は営業)
電話番号 : 0877-85-3536
公式サイト