私を変えた一品、北海道・さらべつ和牛ビーフカレー
ご当地レトルトカレーに関わり始めて8年経ちました。
はじまりは、ただただ面白いカレーが多いから「集めたい!」という収集癖の発動でした。
癖ですから集めるのは楽しいけれど、仕事として関わると難しいものがありました。
同じように「集めたい」気持ちになる人はそうそういないし、そもそも他のレトルトカレーに比べると高価格なものが多く、この面白さをどう伝えたらいいんだろう?と悩んだ時期が長くありました。
自分のスタイルが決まりつつあっても「これでいいのかな?」と迷ったし、レトルトカレーとの違いの打ち出し方には本当に苦労しました。
そんな中で出会ったのが、さらべつ和牛ビーフカレーでした。
その時に更別村という場所があること、さらべつ和牛というブランド牛の存在など、調べてみると色々なことが分かりました。
私が「へ~!なんだそれは、すごい!」と思ったことをお客さまにお伝えすると「欲しい!買います!!」と即決でした。
まだ味の話まで到達していないのに…と思って聞いてみると「味の前にその話のシズル感がすごい!」と言われたのです。
その瞬間、私の中でぼんやりしていた「伝え方」が確立しました。
やっぱり今まで通り…いや、より一層、そこを磨いていこう!と決まりました。
そんな私のターニングポイントとなった、北海道のさらべつ和牛ビーフカレーというのがコチラ。
お肉はもちろん、更別村のさらべつ和牛。野菜も更別産を使用ということなので、何かが欠けても作れないレアカレー!
甘辛のルーに個性を感じますが、辛みに尖りがないのでお肉の美味しさを存分に味わえます。
とにかくカレー全体にお肉の旨みが広がっているので、野菜にもその旨みがしみしみで野菜を食べているのにお肉を食べているかのような味わいです。
そして、シズル感がすごいと言われたのが「年間50頭ほどしか出荷していない」という事実。
これだけ聞くと、なんとなく少なそうだけど実際多いのか少ないのか分からない。と思いますが、高級な銘柄牛で有名な松阪牛が年間5,000頭くらい出荷されていると聞いたら50頭の少なさが分かりますよね。
そんな希少な牛肉ですから、カレーを作るとなるとサーロインやヒレなど普段カレーに使わないような部位まで使います。
お肉を買うのはハードルが高い、とっても希少な牛肉でもカレーだったら楽しめます。
さらべつ和牛の魅力を、カレーで存分に楽しんでみてください!
そして、私がこの時からより強くこだわっているのは、食材のおもしろさを知ること。
もともとの興味がカレーよりそこにあったので、ご当地レトルトカレーのおもしろさって食材の活かし方だなと悟りました。