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【沼津市】沼津本通防火建築帯の解体工事がスタート 歴史的建物が姿を消し、新ビルは2028年完成予定

NumaLens地域ニュースサイト号外NETライター(沼津市)

1953年(昭和28年)12月20日に完成した沼津市町方町の沼津本通防火建築帯が、長い歴史に幕を下ろします。2024年8月末に開催された解体前の見学会には多くの市民が駆けつけ、この歴史的建物との別れを惜しみました。そして10月に入り、いよいよ解体工事が開始されました。

10月3日には、現地で防護壁の設置作業が進められており、周囲には解体に向けた準備が進行している様子が見られました。この建物は、沼津のアーケード名店街の象徴的な存在でしたが、ついにその姿を消すことになります。

8月の見学会では、この建物の長い歴史を感じさせる様子が公開されました。改装を重ねたであろう店舗と違い、住居部分には昭和中期の日本の建物の様子が随所に見られました。町方町・通横町第一地区市街地再開発組合の理事長である水口隆太さんは、見学会の際に「現代の長屋のような存在」と、ご自身の幼かった頃の思い出を語りつつ、未来のまちづくりに想いを馳せているように感じられました。清々しい姿に見えました。

この防火建築帯は、戦後の復興期に都市の防火対策として設計され、当時主流だった木造建築に対して鉄筋コンクリート造の建物帯が、火災の拡大を防ぐ重要な役割を担っていました。新たなビルは2028年の完成を予定しており、地域の新たなコミュニティの拠点として生まれ変わることが期待されています。

アーケード名店街

静岡県沼津市町方町

地域ニュースサイト号外NETライター(沼津市)

静岡県沼津市に住んで30年。沼津市のまちづくり、ひとづくりに関するイベント、季節の行事などを追いかけています。2024年7月より地域ニュースサイト号外NETライター沼津市担当。

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