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一番夜更かしなのは? 年齢階層別就寝時刻をさぐる(2024年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
スマホに夢中で夜更かししてしまう…(写真:アフロ)

特殊な事情が無い限り人は夜になれば眠くなり、床に就く。しかし寝る時刻は人によって違いを見せる。その実情を男女、曜日(平日と土曜、日曜)、さらには年齢階層別に、総務省統計局の「令和3年社会生活基本調査」(※)の結果を用いて確認する。

今件における就寝時刻とは17時以降で翌日のお昼よりは前に始まり、60分を超えて続く睡眠の開始時刻を意味する。

最初に挙げるのは、男女、曜日、そして年齢階層別に区分した上での就寝時刻。縦軸の時間区切りを統一し、男女の比較もしやすいようにしてある。

↑ 年齢階層・曜日別就寝時刻(男性、時:分)(2021年)
↑ 年齢階層・曜日別就寝時刻(男性、時:分)(2021年)

↑ 年齢階層・曜日別就寝時刻(女性、時:分)(2021年)
↑ 年齢階層・曜日別就寝時刻(女性、時:分)(2021年)

男女ともおおよそ日曜の就寝時刻が一番早く、次いで平日、そして土曜日の就寝時刻が一番遅い。日曜は少しでも長い睡眠時間を確保するため、そして日中のスケジュールに余裕があるのが原因。ならば土曜より平日の方が遅くなりそうだが、これは土曜が「翌日は休みなので翌日は遅くまで寝ていられるから、夜更かしをしよう」との意図によるものと考えられる。日曜の場合は翌日が平日なので、それはできない。

また年齢階層別の動きを見ると、男女とも20代前半がもっとも夜更かし。大学生、あるいは就職間もなく、色々と夜遅くまで起きていなければならない事情があるのだろう。そしてそれ以降は女性の40代後半-50代前半にややイレギュラー的な動きがあるものの(子供がある程度成長することによって生じるパート・アルバイト勤務で日中時間を費やしたため、家事を終えるまでに時間がかかるのだろう)、概して歳を経る程早寝になる傾向が見られる。同調査の他項目で確認できる話として、高齢者ほど睡眠時間が長くなる傾向があるが、これはひとえに早寝をするからに他ならない。

ちなみに男女で平日の年齢階層別の就寝時刻を併記すると次の通りとなる。

↑ 年齢階層・男女別就寝時刻(平日、時:分)(2021年)
↑ 年齢階層・男女別就寝時刻(平日、時:分)(2021年)

興味深いことに「就寝時刻の遅い時刻でのピーク、20代前半に至るまでは男女であまり変わらず」「ピーク以降40代後半までは男性が夜更かし」「50代前半以降は女性が夜更かし」といった形で3段階に分かれた状況の変化が確認できる。40代後半までは就業で多忙の結果、男性が夜更かしをしがちになるのは理解しやすいが、50代前半以降の女性が夜更かしの動きは理由の想像が難しい。パート・アルバイトのため、にしては高齢過ぎる面もある。身体的な老化の差異か、あるいは気力、日常生活に対する気力の違いが男女で出てきた結果なのかもしれない。

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※令和3年社会生活基本調査

国勢調査の調査区のうち、総務大臣の指定する約7600調査区に対して行われたもので、指定調査区から選定した約9万1000世帯に居住する10歳以上の世帯員約19万人を対象としている。ただし外国の外交団やその家族、外国の軍人やその関係者、自衛隊の営舎内や艦船内の居住者、刑務所などに収容されている人、社会福祉施設や病院、療養所に入所・入院している人は対象外。2021年10月20日現在の実情について回答してもらっているが、生活時間については2021年10月16日から10月24日までの9日間のうち、調査区ごとに指定した連続する2日間についての調査となる。調査方法は調査員による調査世帯への調査票配布と、調査員への提出あるいはインターネットでの回答による回収方式。

調査は5年おきに実施されており、過去の調査もほぼ同様の様式で行われている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項のない限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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