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【神戸市中央区】阪神淡路大震災の記憶を後世に伝える旧ハッサム住宅の煙突と冬ぼたん展

斎信夫(いつき)WEBクリエイター/旅行ライター・エディター(神戸市)

神戸には「神戸港震災メモリアルパーク」など、阪神淡路大震災の被害の様子を肌で感じることができる施設がいくつかあります。その一つが、中央区の「相楽園」にある旧ハッサム住宅。

ここには、当時被害を受けた煙突が今でも保存されています。阪神淡路大震災から27年となる1月17日を前に見に行ってきました。16日まで開催の冬ぼたん展の様子と共にご紹介します。

「相楽園」にはいろんな見どころがありますが、正門から入って一番奥にあるのが、国指定重要文化財の旧小寺家厩舎と旧ハッサム住宅。

旧小寺家厩舎(きゅうしゃ)は、明治43年頃に建築されました。円型の塔屋、急勾配の屋根や屋根窓に、切妻飾りが施される等、変化に富んだ意匠で、日本に残る数少ない洋式厩舎建築としても貴重な遺構になっています。

旧小寺家厩舎の左隣にある旧ハッサム住宅は、インド系英国人貿易商のK.ハッサム氏が、北野町の異人館街に明治35年頃に建てて住んでいたもの。設計も英国人によるもので、木造2階建の和洋折衷の建築物になっています。昭和36年に神戸市が寄贈を受け、昭和38年に相楽園内に移築されました。

この旧ハッサム住宅も、阪神淡路大震災では大きな被害を受けました。
主屋は壁の各所に剥落や亀裂が生じ、屋根や天井、床が破損。そして、レンガ積みの煙突は、屋根と2階の床を突き抜け、北西にあった1階の配膳室まで落下しました。

建物の修理の際に煙突を取り出し、震災の記憶を後世にとどめるため、前庭の隅に保存、展示しています。

一見頑丈に見える洋館、そしてレンガ積みの煙突をも簡単に破壊する地震の威力、怖さを目の当たりにし、震災への備えをしっかりしないといけないなと、改めて感じさせてくれました。

「相楽園」では、2022年1月5日(水)〜16日(日)の期間、芝生広場で、島根県大根島から届けられた冬ぼたんを展示する「冬ぼたん展」を開催。色とりどりのぼたんに心も和みます。

ぼたんは販売もされていますが、1月9日ですべて完売とのこと。

「冬ぼたん展」は16日が最終ですが、1月29日には「冬の夕べ 庭園鑑賞会」というイベントも開催されます。旧ハッサム住宅などがライトアップされ、おでんや熱燗の販売も。七輪や火鉢でお餅も焼けるとのこと。

「相楽園」には、「THE SORAKUEN」という施設もあり、館内の「相楽園パーラー」では、2月28日まで、東山商店街にある老舗とうふ屋とのコラボで、絶品のベトナムスイーツも頂けますよ。詳しくは別記事にて紹介しています。ぜひご覧くださいね。

こちらの写真は「相楽園パーラー」から見る日本庭園。「相楽園」を訪れたら、池泉回遊式の日本庭園も外せません。飛石や石橋、滝などがあり、深山幽谷の風景を見ることができます。こちらはまた後日詳しくご紹介させていただきます。

【施設情報】
施設名:相楽園
開園時間:午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)
休園日:毎週木曜日(祝日の場合は開園、翌日休園)、12月29日~1月3日
入園料:大人(15歳以上)300円、小人(小・中学生)150円、年間フリーパスや各種割引もあります。詳しくは公式サイト参照。
アクセス:神戸市営地下鉄西神・山手線 県庁前駅 徒歩5分、神戸高速鉄道東西線 花隈駅 徒歩15分、阪神本線 元町駅 徒歩10分、JR神戸線 元町駅 徒歩10分。神戸市営バス7系統 諏訪山公園下 下車 徒歩10分。

相楽園 公式サイト
神戸市HP 国指定重要文化財「旧ハッサム住宅」
神戸市HP 国指定重要文化財「旧小寺家厩舎」

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WEBクリエイター/旅行ライター・エディター(神戸市)

兵庫県西宮市生まれの神戸育ち。テクニカルライターを経て、1998年より会社を設立しWEBクリエイター、フリーライターとして活動。数々の旅行関連サイトを企画・運営。LINEトラベルjp元編集者兼ライター。沖縄と北海道が大好きで6年半沖縄市に在住。海外は特に台湾が好きで渡航回数10回以上。「週刊日本の島(デアゴスティーニ)」専属ライター&フォトグラファーとして沖縄、兵庫、瀬戸内等の33の島の記事を執筆。こちらでは地元神戸市の魅力を、時には動画を交えてお伝えしていきます。X(旧Twitter)、Instagramでも、神戸の最新情報や記事でのこぼれ話、その他の旅行ネタなども発信。

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