槙野智章の劇的ゴールで、浦和レッズがルヴァン杯準決勝進出
ホーム&アウェイの2試合合計得点で争われる、ルヴァンカップ準々決勝、浦和レッズ対川崎フロンターレ戦。浦和レッズは第1戦をホーム浦和駒場スタジアムで1-1で終えて、第2戦はアウェイ等々力陸上競技場に乗り込んでの一戦となった。
アウェイゴールを奪われたため得点が必要な浦和レッズは、早々に試合を動かした。前半7分、DF岩波拓也からのロングボールを受けたFW江坂任が川崎のディフェンスラインを突破すると、そのままゴールを決めて先制した。
後ろで構えて守る浦和と、主導権を握る川崎という展開が続く中で、前半39分、川崎らしいパス回しからワンタッチでボールがつながると、最後はFWレアンドロ・ダミアンが決めて川崎が同点とした。これで2戦合計は2-2となり、前半はこのまま終了した。
後半は、次の得点が準決勝進出に向けて大きな一点になる、ヒリヒリした展開が続く中で、浦和レッズは18分に切り札としてベンチに入れていたFWキャスパー・ユンカーを投入。
しかし試合を動かしたのは川崎だった。後半31分、コーナーキックをDF山村和也がヘディングで決めて川崎が2-1と勝ち越した。さらに37分にも川崎はコーナーキックからMFジョアン・シミッチがヘディングで決めて3-1とした。
これで勝負が決したかと思われたが、浦和も後半41分に、西大伍のクロスに対して川崎ディフェンスが対応しきれない所をFWキャスパー・ユンカーが押し込んで2-3とした。これで同点に追いつくと逆転での勝ち抜けとなる浦和がさらに攻めに出る。DF槙野智章も投入して、最前線に置くパワープレーに出ると、このリカルド采配が的中する。後半アディショナルタイムの94分、コーナーキックからDF槙野が押し込んで、3-3とした。この結果、2戦合計4-4となり、アウェイゴールの差で、浦和レッズが逆転で、5シーズンぶりの準決勝進出を決めた。
劇的な決勝ゴールを決めた槙野選手は「日頃の練習後のシュート練習はJリーグの中でも3本の指に入るぐらい、毎日練習していますので、感覚と元FWというシュートセンスが生まれたゴールだったかなと思います」と、自身のゴールを振り返った。
浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督も「本当にゴールが入った瞬間はすごくうれしかったです。あの状況では奇跡を起こすためにはどうすべきかを考えていた。昨日のミーティングでは槙野には何かのタイミングでゴールを取らないとなった時にはFWで使うからという話をしていたら、本当に彼が点を取ってくれました」と、采配的中の槙野選手投入については事前に準備をしていたことを明かした。
準決勝は、第1戦は10月6日(水)、第2戦は10月10日(日)に開催される。浦和レッズはセレッソ大阪との対戦が決定。第1戦をホーム埼玉スタジアム、第2戦をアウェイで戦うことになった。