【札幌市西区】工事中の「農試公園」はD51もツインキャップも、問題なく楽しめた!
しばらくは引き続きソーシャルディスタンスを考慮することも必要な状況のため、私も積極的に散歩情報など、屋外でできることを多めに発信して行きたいと思います。
ということで、今回は西区の「農試公園」に行ってきました。
「農試公園」は、農林省「北海道農業試験場」跡地につくられた運動公園です。
琴似発寒川河畔にあり、ポプラと桜、そしてナナカマド紅葉などの名所です。
北海道では開拓使以来、植物や畜産の研究をしてきました。その核となるのが、最初は現在の札幌工業高校の付近にできて、その後1925年に今回ご紹介する農試公園の位置(当時の琴似村)に移転した「北海道農事試験場」です。
1950年には、この施設は農林省「北海道農業試験場」として再編成され、ここを本場とし、支場として羊ヶ丘の畜産部をはじめとした施設を、全道の各地に持ちました。
1966年に「北海道農業試験場」の本場は羊ヶ丘に移転となりました。そして1975年に移転で空いた元の試験場本場のスペースを活用してできたのが、この「農試公園」です。
というわけで、この公園は北海道の農業の実験に大きく貢献した場所にあるのですね!
現在は、改修工事のためいくつかの施設がクローズされているので、ご注意ください。
今回の私の目的は、前から行ってみたかったツインキャップ(厳密にいうと、そのうちのサンルーム)と、機関車D51-11を見ること。達成できて、大満足です!
改修工事
現在、ブロックごとに分けて改修工事をしています。
D51は再来年にもしかしたら、いったん見ることができなくなるのかも知れません(Eのエリア)。詳細は不明なので公式サイトをその時改めて確認してくださいね。
ツインキャップは今回の施設改修工事の対象外です。
緑と川の流れが素敵なエリアでした!
ツインキャップ(サンルーム)
「ツインキャップ」というのは、本当は2つの建物であるアリーナとサンルームの、それぞれのドーム型の天井に対してついた名前ですが、今回はサンルーム側の花と緑のコントラストが素晴らしすぎて、そちらばかり撮影してしまいました。あしからず。。。
サンルームの内部です。無料で入場しくつろげます。1998年に「緑化大賞」を受賞した、光が差し込む空間です。
サンルームの内部、外壁、そして庭のいずれもが魅力的な植物で溢れています。またサンルームの外壁の紅葉は本当に綺麗らしいです。今年はぜひ見てみたいと思うのです。
D51-11
今回、どうしても見たかったのが、このD51-11。1936年に川崎車両の兵庫工場で作られ、広島で活躍した後北海道に来て、追分や旭川を経て、終戦直前から1973年の廃車の長きにわたって岩見沢機関区に所属していたのです。私は日本遺産「炭鉄港」のガイド。このD51は炭鉄港全盛期の空知を縦横無尽に駆け巡っていたはず。今回あいさつができて本当に満足です!
D51とは1936年から1945年にかけて、日本最多となる1115両(この数は国鉄における所属台数ですので、海外向けも加えるともう少し多い)が生産された、もっともポピュラーな機関車です。
川崎車両、日立製作所(笠戸工場)、汽車製造、鉄道省のいくつかの工場、三菱重工業、日本車両製造などで作られました。北海道には現在20以上のD51が残されています。
この公園の「11」は神居古潭駅の「6」についで古い製造年月日をもつ、「ナメクジ型」という初期の特徴を持つものです。Dとは動輪が4つあることを示しています。
ポプラ並木と琴似発寒川
「琴似発寒川」の元来の名前は「発寒川」です。手稲山からスタートし石狩川に流れ込む、このあたりでは大きな川ですが、いわゆる暴れ川として春の増水期には水害が起こりやすく、1886年から1887年に「新川」が人工の排水路として建設されると、発寒川の下流部は、琴似川(現在の知事公館のメム(湧水地)Kim-kush-memから流れ出る川で、今は競馬場横あたりでは環状通りとして暗渠になっている)の下流部と共に新川となり、石狩川には入らない流路となりました。
かつての下流部はそのまま石狩川水系の発寒川として残っています。
私の母親がこの辺りに住んでいた1960年代初頭には、春の洪水で大木がどんどん流れてきたこともあったとか。おそらくは農試公園の原型である「北海道農業試験場」も、治水のための緩衝地帯としての役割もあったのかな、と思ったりしています。
★★★
繰り返しとはなってしまいますが、現在は長引くコロナ禍にあります。しかし理由はそれだけではなく、これから北海道はAT(アドベンチャートラベル)の聖地として世界的にアピールするエリアになろう!といることも見逃せません。
もちろん全部ではありませんが、私もATをも担当するガイドとして、公園やウォーキング、サイクリングの情報、お出かけのための交通情報など「屋外活動」情報の比率を高くして行こうかなと思っています。
農試公園
住所:札幌市西区八軒5条西6丁目
電話番号:011-615-3680
公式ホームページは、こちら。
改修情報もこちらをご確認ください。