Yahoo!ニュース

オフの戦力補強ナンバーワンはレッドソックス!?

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
セール投手の獲得でMLB屈指の先発3本柱を構築したレッドソックス(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

ロジャース氏がアップした特集記事のタイトルは「Top 6 most improved teams this offseason」。このオフシーズンに戦力補強に成功したと思うチームをトップ6形式で紹介している。

1位に輝いたのはレッドソックス。その理由はクリス・セール投手の獲得で、デビッド・プライス投手、リック・ポーセロ投手によるMLB屈指の先発3本柱を構築することに成功した。さらにミッチ・モアランド選手(一塁手)の獲得で内野守備を強固にし、タイラー・ソーンバーグ投手を加えリリーフ陣も安定させることに成功した、としている。

2位以下は次の通り。ロジャース氏の解説も紹介しておく。

2位 インディアンズ

このオフは主要FA選手の多くが前所属チームと再契約の道を選ぶ中、エドウィン・エンカーナシオン選手の獲得に成功した。しかも契約内容は3年で6500万ドル(約74億円)で、古巣ブルージェイズから提示されていた契約延長額より約17億円安い契約で済んだ。一塁の守備はアンソニ・リゾ選手(カブス)ほどではないが、カルロス・サンタナ選手をDHに固定させることが可能になった。

3位 マリナーズ

ジーン・セグラ選手の獲得で遊撃手の穴を埋め、さらにジャロッド・ダイソン選手の加入でロビンソン・カノ選手らの強力クリーンアップの前を打てる選手を確保できた。またミッチ・ハニガー選手の獲得で、ダイソン選手、レオニス・マルティン選手とともに外野守備を向上させることに成功。ヨバニ・ガヤード投手が加わり先発陣もアップグレードすることができた。

4位 カージナルス

デクスター・ファウラー選手の獲得で「1番・中堅」を固定化させることができ、ランダル・グリチェック選手を左翼にコンバートし、マット・カーペンター選手をリードオフから外しより自分の打撃に集中させることが可能になった。またブレッド・セシル投手を加え、リリーフ陣を充実させることに成功した。

5位 アストロズ

チャーリー・モートン投手の獲得で先発陣を安定させ、青木宣親選手、ブアイアン・マキャン選手、カルロス・ベルトラン選手、ジョシュ・レディック選手──とベテラン選手が加わり若手中心の打撃陣に厚みを増すことに成功した。

6位 ジャイアンツ

マーク・メランコン投手の獲得で、懸案だったクローザーの穴を埋めることができた。アロルディス・チャップマン投手のような派手さはないものの、クローザーとしての安定感は抜群だ。

以上6チームを紹介した。果たしてロジャース氏の予想通り、こららのチームが好成績を残せるのか注目していきたい。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

菊地慶剛のスポーツメディア・リテラシー

税込550円/月初月無料投稿頻度:月3、4回程度(不定期)

22年間のMLB取材に携わってきたスポーツライターが、今年から本格的に取材開始した日本プロ野球の実情をMLBと比較検討しながらレポートします。

※すでに購入済みの方はログインしてください。

※ご購入や初月無料の適用には条件がございます。購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。

菊地慶剛の最近の記事