民進・山尾氏、安倍首相を叱る「学校に忍び込んで答案を書きかえる様なもの」ー高校生主催のデモで
来月の参院選まで、ちょうど1ヶ月の今月10日、安保法制に反対する高校生の団体「T-ns SOWL」(ティーンズソウル)が、国会前で安保法制反対や、「憲法読めない総理はいらない」として、安倍首相の退陣を求めた。このアピールには、民進党の山尾志桜里政調会長や、共産党の小池晃参議院議員、堀尾輝久・東大名誉教授らも参加。ゲストとして発言した。
T-ns SOWLはこの4月29日から、毎週、国会前でのアピールを行ってきた。今回は、その締めくくりとなる行動。その場に駆けつけた山尾政調会長は、先月16日の衆院予算委員会で安倍首相が自身のことを指して発言した「立法府の長」が、衆院国会議事録で「行政府の長」に修正されていることについて「議事録を書き換えることは、歴史を改ざんすることだ」と批判。また、「学校に忍び込んでテストの答案を書き換えるようなもの」とも喩えた。
安倍首相の「立法府の長」発言は「言い間違い」と自民党側はしているが、過去にも同様の間違いをしていることから、行政(内閣)、立法(国会)、司法(裁判所)という、中学生で習う三権分立という民主主義の基礎を、安倍首相は理解していないのでは、という疑問が持たれている(関連記事)。
共産党の小池晃参議院議員も「(学校では)確かに一方的な考えは押し付けてはいけない。でも、学校の中でも外でも、自由にものが言えないなんておかしいではないですか」と、18歳選挙権制にからみ高校生の政治活動についての届け出制を文部科学省が容認したことを批判。安倍政権の下での表現の不自由を指摘した。
教育学者の堀尾輝久・東大名誉教授も「安保法制は研究者にとって耐え難い。違憲訴訟の原告に私もなっています」「今こそ安倍政権を倒さなくてはならない」と呼びかけた。
アピールの最後、T-ns SOWLのメンバーの福田龍紀さんが「安倍さん、政治はあなたのものではない、あなたは憲法の上にいるのではない。憲法はあなたを縛るものだ!」と叫ぶと、その場にいた人々から「そうだ、そうだ!」と声が上がった。
参院選前のT-ns SOWLの国会前での抗議活動は一旦終了するものの、今後も、同年代の若者たちに選挙に行くことを呼びかけるという。
(了)
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