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サバンナ高橋さんがサウナ婚。スパデートが意外にも婚活向きなワケ

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:イメージマート)

■サバンナ高橋さんがサウナ婚へ

お笑いコンビ・サバンナの高橋茂雄さん(46歳)と、タレントの清水みさとさん(30歳)が今月19日、それぞれのSNSで結婚発表をされました。ご結婚おめでとうございます。

清水さんは元グラビアアイドルで、現在はサウナ業界で引っ張りだこ。結婚コメントでは「はじめましては、二人の大好きな趣味であるサウナでした」と明かし、交際のきっかけもサウナ、高橋さんのサウナ別荘でも仲を深めたそうで、まさにサウナ尽くしのご縁として報道されています。

■サウナやスパデートは意外にも婚活デート向き

実は、婚活現場でもコロナ明けからサウナや岩盤浴を含む、スパデートが再注目されています。現在サウナブームだから、というだけでなく、スパデートは、意外にも婚活向きです。よく芸能人の報道では、六本木周辺でも人目を避けられる夜間の個室岩盤浴デートがムーディーに報じられますが、婚活では、ラクーアのような1日過ごせる大型スパ施設での癒しのデートが一般的です。

婚活現場では、婚活アドバイザーとして「もうちょっと距離を縮めたい」という段階のカップルにスパデートをおすすめすることがあります。お見合いやプロフィール写真ではよりよい自分を自己プロデュースして魅せるのですが、それだけではお互い好印象であっても、なかなかその先に踏み込みにくいカップルもいます。

そこでスパデートをすると、つくろってキレイに見せることはできませんが、岩盤浴用の館内着姿などは意外にも新鮮ですし、汗をかいた姿や素朴な素顔も自然にさらけ出せます。デートに好適なのは、ファミリー向けのスーパー銭湯というよりは、もう少し大人向けのラグジュアリー感がある施設。ソファでのおしゃべりやカフェタイムも楽しめて、自宅のリビングで過ごすような感覚になれる施設が多くあります。

最近は比較的早い段階でおうちデートOKという風潮になりましたが、自宅に行き来するのはまだ早い間柄でも、自宅のようにリラックスでき、休憩中は身ひとつで自然と会話をしますから、距離が縮まりやすくなります。

以前はデートと言うと、ディズニーランドや水族館などのおでかけデートや、レストランでの外食デートが定番でした。大人世代になると、毎回レジャー施設に行くのはおっくうだったり、毎週の外食が金銭的にも身体的にも負担になったりすることも。それがコロナ禍を経て見直され、心身のリラックス、美や健康にもプラスの効果をもたらしてくれるデートが注目されるのは時代に合っていると言えます。

■「飲んで食べて」の外食デートは、もはや不健康な印象も

実際、毎週飲んで食べての食事デートばかりだと不健康なイメージになってきました。

ある40代カップルは36回デートして成婚しましたが、男性のほうが婚活期間の5か月で5キロも太ってしまいました。女性は44歳、男性は45歳。女性は飲食関係の仕事で、もともとよく食べる人だったので変化がありませんでしたが、男性はシステムエンジニアでふだんは外食習慣がほとんどなかったので、食生活が一変したかたちになりました。

私がカウンセリングで男性の体型の変化に気づき、「最近、食生活に変化ありました?」とお聞きすると、「外食デート続きだからか、ちょっと太っちゃって……」と。女性側が「決め手に欠ける」と何度もデートを続けていることも気になっていたので、ここは距離を縮めつつ健康的に、スパデートをしてみては? とお勧めしたところ、ご成婚へと進まれました。

最近は、サウナのほかにもキャンプやアウトドア、ピクニックなどの自然と一体となるような健康的で開放的なデートが人気傾向となっています。昔からある趣味ではありますが、リモートワークで家にこもりがちになり、休日は気持ちを外に向けて解放することで、心の距離を縮めやすくなるものです。

■婚活では、趣味デートの落とし穴にも注意

最後に一つ、趣味に関する注意点も申し上げます。年齢差があったり、バックグラウンドにギャップがあるお2人が、趣味を通じて同じ目線に立て、マッチングすることは素晴らしいことです。一方で、同じ趣味をきっかけに出会っても、女性の方が実力や知識が上だとマウンティングに発展したり、男性のプライドが傷ついたり、残念ながら破談となるケースもお見受けします。

例えば、40代同士でアウトドア趣味でマッチングしたものの、女性がキャンプ道具をある人気ブランドでそろえていることを伝えると、男性は「あのブランドは名前ばかり、もっと安くそろえられるのに」と苦言を言ったことで、不仲となってしまいました。

ほかにも、趣味でテニスを始めて2年の男性が、10代から大会に出て30代の今も現役でテニスを続けている女性とマッチングしたものの、テニスデートをしたら、男性だけが楽しんで、女性は接待状態のデートにうんざりした……という事例もありました。

また、婚活プロフィールでの趣味欄は、「無趣味だと思われたくないから」と苦し紛れに記入しただけ、数回やったことがあるから書いただけ……というケースもあります。

趣味が合う=結婚観の相性がいいとも限りません。必要以上に趣味に固執しすぎないことも重要です。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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