ファストフードやファミリーレストランが、街なかに当たり前のようにはなかった昭和の時代。地域に溶け込み、気軽に外食や出前をしてくれる町の中華料理店。古くから住民に愛されるその味と存在は、ここ最近見直されてきています。

市川は東菅野にある「南龍飯店」。龍や白鳥などカラフルなオブジェが軒先を飾る、そこはまるで一人中華街。だがたじろいではいけない。創業もうすぐ半世紀の町の名中華で多彩なメニューの迷宮を楽しみましょう。

店内に入ると外観に負けず劣らずの南龍ワールド。まず目を引くのが何とも言えない独特で味のある手書きフォントのメニュー。

麺類は、いきなりパニックラーメン、アサリパニック、貝柱パニックというパンクな3兄弟。貝が好きなのねと独り言を流しつつ、さらにシイタケラーメン、ソテーラーメンと気になりだしたら止まらない。

ご飯類では、貝柱チャーハンが有名だそうですが、こっそりチキンライスなどもあり、蕎麦屋さんでカレーライスを頼んでしまう筆者には何とも悩ましいラインナップの数々。

今回はやはりパニックラーメン（中辛）を頼まなくては…。待つこと数分。

こちらが、パニックラーメンの全容。ゆでたまご、ハム、かまぼこ、チャーシュー、メンマ、ネギ、のりと具材が楽しい。焼いたスライスガーリックが効いていて、スープもあっさりしているので、パニックになる辛さ（中辛でしたので）ではないですが程よく辛く滋味深くするするいけます。

辛さを競うような昨今の「辛」系ではない、そこには町中華らしい辛くも優しい世界がありました。

次回は何を頼もうか！

【南龍飯店】

住所：市川市東菅野2-19-7
電話：047-332-1071
時間：11:00～22:00