ヘンリー公爵とメーガン夫人、リリベットちゃんの洗礼式で「プリンセス」の称号初めて使用
[ロンドン]英王室を離脱したヘンリー公爵(王位継承順位5位)とメーガン夫人の長女リリベット・ダイアナ“王女”(1歳9カ月)の洗礼式が米カリフォルニアにある夫妻の自宅で行われた。夫妻側の発表で「プリンセス」の称号が使われたのは初めて。ヘンリー公爵とメーガン夫人が子どもたちに王族の称号を使用することを確認するかたちとなった。
王位継承順位を示した英王室の公式サイトでは6位マスター・アーチー・マウントバッテン=ウィンザー(長男)、7位ミス・リリベット・マウントバッテン=ウィンザーのままだが、王室によって、いつ「プリンス(王子)」と「プリンセス(王女)」に変更されるのか注目される。2人はエリザベス女王の孫ではなかったため出生時には王室の称号は与えられなかった。
祖父のチャールズ国王が即位したことで2人にも自動的に王室の称号が与えられたが、王室の公式サイトでは「マスター」と「ミス」がそのまま使われていたため、さまざまな憶測が駆け巡っていた。BBCによると、ヘンリー公爵とメーガン夫人は子どもたちが大きくなった時に自分たちで称号を使用するかどうかを決めさせたい意向のようだという。
ヘンリー公爵とメーガン夫人は「HRHスタイル(日本風に言えば殿下)」の称号を保持しているが、現役王族を離れた後は使用していない。しかし英メディアによると、アーチー王子とリリベット王女はHRHスタイルの称号を使用する権利も有している。
ヘンリー公爵とメーガン夫人は5月6日の戴冠式についてチャールズ国王のプライベートオフィスから連絡を受けており、戴冠式に出席するため英国へ渡航するかどうかを検討しているとされる。
アーチー王子とリリベット王女が出席した場合、BBCが2人を「プリンス」「プリンセス」と呼ぶのかどうかは王室とヘンリー公爵、メーガン夫人の関係を決定づけるとみられる。
ヘンリー公爵夫妻の広報担当者によると、洗礼式には英王族も招待されたが、英BBC放送は誰も出席しなかったと伝えた。公爵夫妻と親しい王室ジャーナリストのオミド・スコビー氏は「チャールズ国王、カミラ王妃、ウィリアム皇太子、キャサリン皇太子妃が招待されたが、出席しなかった」とツイートした。
米芸能雑誌ピープルは、メーガン夫人の母ドリア・ラグランドさんとリリベット王女の名付け親でハリウッドの巨匠タイラー・ペリー氏を含む20~30人の招待客が洗礼式に出席したと報じた。ゴスペルの聖歌隊が「オー・ハッピー・デイ」や「ディス・リトル・ライト・オブ・マイン」を歌唱したとも伝えられる。
2021年の米人気司会者オプラ・ウィンフリーさんとのインタビューで、メーガン夫人はアーチー王子に自動的に王子の称号を与えられなかったことについて「それを取り上げる権利は彼らにはない。私が妊娠している間に、彼らはアーチーのために慣習を変えたいと言い出した」と不平を漏らしていた。
チャールズ国王は王室のスリム化を進めるため、現役王族でなくなったヘンリー公爵とメーガン夫人の長男アーチー王子と長女リリベット王女が「プリンス」や「プリンセス」になるのを阻止するつもりだと報道されたこともある。そうするためにはチャールズ国王は国王大権を使って勅許状を出す必要がある。
未成年者性交疑惑(法廷外で和解)で現役王族から外されたアンドルー王子(王位継承順位8位)が30室もあるロイヤル・ロッジから退去を求められ、その代わりヘンリー公爵とメーガン夫人の英国での宿泊場所になっているフロッグモア・コテージに引っ越しすると報じられた。
そのため英国での宿泊場所を失うヘンリー公爵、メーガン夫人とチャールズ国王の間の新たな火種になっていた。チャールズ国王は、ヘンリー公爵が回想録『スペア』でカミラ王妃を悪く描いたことに憤慨しているとも伝えられている。
(おわり)