大正初期に福井県で漆器を売る商いを始め、大正中頃に現在の地に店を構え100年という老舗の『ヱチゼンヤ』さん。最初に商いを始めた場所が福井県（越前）だったことから、お店の名称を『ヱチゼンヤ』と名付けたのだそう。

富士宮浅間大社東側にあり、住宅、店舗、公共施設など、全空間におけるインテリア専門店で、永年のノウハウを活かし、最適なアドバイスをしてくれます。

国内外の家具、メーカー家具はもちろんのこと、インテリアプランナーによる家具のオーダーメイドもできるそう。

『家具屋さん』と聞くと家具は揃っているし、今のところ必要はないかな…と思ってついつい通り過ぎてしまいそうですが、お店の中に入ると、ここでしか手に入らないような一品物の陶器や木製品、量販店では見かけない布製品、また骨董品など、品揃えにもこだわりが感じられます。

家具を取り扱っているお店に小物を買いに行っても、相手にされなさそうでちょっと気が引けるよね…なんてそんな心配もありません。

かわいいデザインのハンドタオルや、個性豊かなブローチなど奥様が親切に作家さんのお話などをしてくれるので、ただ見ているだけでは分からない魅力も感じることができます。こだわりの商品から、自分好みの、またプレゼント用に相手の事を思いながらワンランク上の商品を選ぶことができます。

ちなみに私は挿絵画家moritaMiWさんのハンドタオル（￥750）に一目惚れして購入しました。尻尾がはみ出ているのが何とも絵本らしくて、裏にはちょっとしたストーリーが描かれていて、持っていて楽しくなりそうなハンドタオルです。これ1枚しか購入しませんでしたが、とても丁寧に対応してくれました。

1階はセレクトショップのような雰囲気ですが、さすが家具屋さん。2階には所狭しと素敵な家具が並んでいます。

中でも気になったのが、楠のこぶのようなところをスライスした同心円形の模様が温かみを演出した、座面と脚とが一体化した2枚の合板を金具で繋いだデザイン性に優れたスツール。脚の底面が平らなため和室でも使えるようになっています。

この他にも無垢材で作られたテーブルや椅子。こんな家具に囲まれたらそれだけで豊かな生活になりそうです。

現在3代目という店主さんと奥様。
『家具には使う素材一つ一つ、作り手一人一人のストーリーがあります。お客様の求める家具をただお渡しするのではなく、ストーリーも含めてご提供したい』
そんな思いが、家具だけでなく、店内の小物や雑貨にも感じられました。