「休み明けが怖い、学校に行きたくない」と言われた時の対処法【元教師が解説】
夏休みが終わりに近づく頃になると、
「休み明けが怖い」「学校に行きたくない」
と子どもから言われることもあります。
長期休暇の後、学校へ戻ることに不安を感じる子どもは少なくありません。こうした悩みを抱える子どもに対して、親としてどのように対応すべきか、この記事では元教師の視点から解説します。
「休み明けの学校が怖い」と思う主な原因は?
休み明けに子どもが学校へ行くのを怖がる主な原因はいくつか考えられます。以下に一般的な3つの理由を挙げます。
「休み明けの学校が怖い」と思う主な原因
- クラスの人間関係
- 休み中のトラブル
- 宿題が終わらない
1. 原因が「クラスの人間関係」の場合の対処法
クラスに馴染めてないなど、人間関係の悩みが原因で学校に行くのが怖いと言う場合があります。特に学期初めには席替えをする学校が多く、この席替えの結果によって不登校になることがあるため注意が必要です。
対処法
場合によっては席替えで配慮ができることもあるため、学期が始まる前に担任へ相談をしておきましょう。また、クラス内で友だちができない、馴染めていないといった場合も教員でうまくサポートできることがあるため(仲良くなれそうな子と同じ係にするなど)、相談をしておくことをおすすめします。
2. 原因が「休み中のトラブル」の場合の対処法
意外と多いのが、夏休み中に起きたトラブルが原因で学校へ行きたくなくなる事例です。
- 長期休暇中に友だちと遊んだ
- クラスの数人でお泊まり会をした
といった子どもに多いパターンです。これまで仲良くしていた友だちと喧嘩をしてしまい、夏休み明けに学校で会うのが怖いということが考えられます。
対処法
この場合、トラブルさえ解決しておけば学校へ行くことが憂鬱ではなくなるため、できるだけ早く休み中に解決することがおすすめです。原因や状況を把握し、必要があれば謝罪や話し合いをするように促しましょう。ただし内容的に、
- 親の介入が難しい
- 子どもが内容を話さない
- 複雑または大きなトラブル
である場合は、話がこじれる前に担任の先生へ相談をするのがおすすめです。お盆期間は休暇をとっている先生が多いですが、夏休みが終わる頃には基本的に新学期の準備で学校にいることが多いため、日中に電話をしてみてください。
3. 原因が「宿題が終わらない」場合の対処法
夏休みには、読書感想文や自由研究など普段は取り組まない宿題が出ることもあり、どうすれば良いかわからないまま時間だけが過ぎていき、結果、休暇中に宿題が終わらないという子どもも一定数います。
対処法
基本的に宿題は提出期限を守るのが原則ですが、どうしても終わらない場合は夏休み明けに先生へ正直に話して期限を伸ばしてもらいましょう。まれに
「宿題が終わらないから学校を休む」
という考えの子どももいますが、学校を休む必要はありません。学校は休まず、できなかった分は放課後や帰宅した後に頑張って進めるようにしてください。
迷った時にはとりあえず担任へ相談を
「学校へ相談すべき?しなくても良い?」と迷ったときにはとりあえず相談をしてください。
悩みの種は小さなうちに……
保護者の方の中には、
「こんなこと先生に相談してもいいのかな」
「子ども同士の喧嘩に大人が出ていくのは違うのかも……」
「とりあえず様子を見てみよう」
と学校への相談をためらう方もいるかと思います。
しかし、トラブルや悩みの種はなるべく小さなうちに摘み取っておくことが大切です。
時間が経てば経つほど状況は悪くなり、一度学校を休んでしまうとそれがきっかけで長らく学校へ行けなくなることもあります。
夏休み中のトラブルは把握しづらい
特に夏休み中に起きたトラブルについては、担任が把握できないことがほとんどです。そのため、気になることがあればどんな些細なことでも相談してください。解決済みであっても一応報告をしておくと、学校で変化が見られたときや次回何かあったときにすぐ対応ができます。
クラス分けの参考にもなる
特定の子と今後なるべく関わりがない方が良いと判断される場合には、各種のグループ分けや次年度のクラス分けである程度配慮することが可能です。クラス分けは決まった後に変更ができないため、気になることがあればなるべく早く相談してください。
最後に
学校生活では、悩みやトラブルはつきものです。特に人間関係の問題は、放置してしまうと子どもの心に大きな負担を与えてしまうこともあります。そのため、問題が深刻化する前に、早めに教師や学校と連携し適切な対応を取ることが重要です。気になることがあれば遠慮せず、担任の先生に相談をしてみてくださいね。