ミラーレスカメラ初のフルサイズ機α7シリーズ、ファーストインプレッション
さて、久しぶりに興味深いカメラが登場したので、
ちょっとやる気を出してYahooの記事を更新してみることにしました。
興味深いカメラとは、ソニーから発売になったEマウントのフルサイズ機、α7シリーズ。
いわゆるミラーレスカメラとしては初の35mmフルサイズセンサーを搭載したカメラとなります。
(ライカM9やライカMといったフルサイズ機もありますが、これはレンジファインダーカメラということで、あえてミラーレス機とは区別しています)
その中で3600万画素機となるα7Rの使用感について少々。
まんべんなくのレビューではなくて、あくまでもファーストインプレッションです。
とりあえず、α7Rで気になるのは、今のところ、純正の専用レンズとなるのは、Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZAの一本しかないということ。
α7にはFE 28-70mm F3.5-5.6 OSSが付属したレンズキットが用意されていますが、α7Rではこのレンズを組み合わせて買うことはできません。単品での発売も2014年2月予定となっています。
というわけで、α7Rでカメラに最適化されたEマウント純正レンズを使おうとすると、Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZAしかないわけです。
(APS-Cサイズ用のEマウントレンズや、マウントアダプターを利用してαマウントレンズを使うことはできます。が、あくまでもこれは緊急避難的な使い方で、α7シリーズに最適な使い方とはいえないと思っています)
で、この35mmF2.8ですが、α7Rの高解像度を余すところなく発揮してくれるすごいレンズ。
解像力、コントラストは抜群です。
まあ、新シリーズのカメラと一緒に新しく登場したレンズですから、当たり前といえば当たり前ですが、とにかく最新レンズらしい解像力とコントラスト。
まあ、とりあえずはα7シリーズユーザーは持っておくべきレンズでしょう。
α7R + Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZAで撮影した写真。
ISO1600で手持ち撮影です。
全体表示でもパッキパキの解像力が見て取れます。
で、その写真の一部を切り出したもの。
ビルの真ん中辺の階を切り出したものですが、
まあ、恐るべし解像力という感じです。
(良くも悪くもローパスフィルターレスゆえの描写というところでしょうか)
肉眼では見ることができないようなオフィスの天井にあるエアコンの送風口までハッキリと確認できてしまいます。
またISO1600にも関わらず、ノイズリダクションによる解像力の低下がほとんど見られないのもすごいです。
解像力が高いレンズとカメラを使うと言うことは細部まではっきりと写るということ。
でも、個人的にはあんまり解像力、コントラストが高すぎるレンズは好きじゃないです。
風景なんかを撮るにはいいかもしれませんが、ポートレートなどではちょっと写真が硬くなりがちなんですよね。
Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZAでのポートレート。
女性のお顔をあまりアップにするのもどうかと思うので、このサイズで。
このサイズで見ても、だいぶカリカリの描写だというのが分かっていただけると思います。
直射日光が当たっていなくても、かなりコントラストは高めです。
もちろん、レフ板などを使ってシャドーを起こして、もっと柔らかく光を回してあげるとずいぶんコントラストも弱めになると思います。
もっとカメラを使いこなせば、納得のいくポートレートも撮れるかもしれません。
ただ、今回はあくまでもカメラとレンズの特性としてのテストとして撮影しています。
基本的なレンズの描写力としてはこれくらいの解像力、コントラストということになります。
また、ボケに関しても35mm F2.8では開放絞りでもこれくらいになります。
ということで、Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA、一本しかない現状ではスナップにはいいけど、ポートレートにはちょっとどうかなあという印象です。
2014年1月になると、Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZAやVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSSなどといったレンズも発売されるので、ポートレートならこっちに期待したいところかもしれません。
せっかくの新システムですから、早くレンズ群を充実してもらいたいところです。
もちろん、登場したばかりの新しいカメラシステムですから、これからが楽しみというところでしょう。
新しいシステムのカメラが登場するということはとても楽しいことです。
メーカーを問わず、ぜひいろんなカメラを出してもらいたいと思っています。