進化系と呼びたいような斬新な創作串揚げのコースが話題。パン粉も自家製。高級素材を使っても価格は庶民的
大阪・京セラドームに近く、Osaka Metro長堀鶴見緑地線、JR環状線大正駅から東に歩いて約1分のところに「創作和食串揚げ 一正(いっしょう)」がある。創業は2016年11月。目の前で調理する様子も楽しめるカウンター11席のお店には、地元だけでなく、評判を聞いて遠方からのお客様も少なくない。また、インバウンドの外国人のお客様も増えているという。そんな「一正」は、揚げ油や自家製のパン粉、旬の素材にもこだわり、よそにないオリジナリティあふれる串揚げで魅了してきた。世界三大珍味など高級素材も惜しみなく出されるが、価格は意外に庶民的。こんなところにも「一正」が多くのお客様に愛される理由かもしれない。今回は11月1日~31日まで期間限定で出されている「創作串揚げ一正8周年&大阪万博半年前企画」のコースを味わってみた。
この道、33年の店主のこだわりの串揚げに魅せられる!
飲食店が軒を連ねるビルの一角に「一正」がある。
のれんをくぐると、カウンター席11席の落ち着いた雰囲気のお店がそこにある。この日は女性2名で訪れたが、BGMはジャズが流され、女性でも気軽に利用できるのはうれしい。実際、女性客も多いそうだ。
カウンターの中から店主の上野進一さんが笑顔で迎えてくれた。
上野さんは29歳で独立し、最初は大阪・ミナミで飲食店を経営。中華料理店を出したこともあるが、2016年11月に生まれ育った大阪市大正区で現在のお店を開いたのだ。この周辺には飲食店が多く、そんな中、串揚げの店が少なかったことが決め手となり、「創作串揚げ 一正」に結びついた。
長年、料理人としてやってきた上野さんだけに「単なる串料理にはしたくなかった」という。上野さんの創り出す串揚げは、一工夫も二工夫もされた手の込んだ串揚げなのだ。素材も自らが仕入れに行き、新鮮なもの、旬のものを大切にしているという。人気の海老も天然もの使用というこだわりぶりだ。
食べてみてわかるのだが、串揚げには欠かせない油は一流レストランでも使われている最高級の「綿実油」を使用している。その理由は「綿実油は脂っこくなく、素材本来の味を最大限に活かしてくれる上に、ヘルシー。胃もたれもしにくい」という。
もう一つ、串揚げに欠かせないパン粉は店主である上野さんの手作りの食パンを使用している。「焦げないように砂糖は一切使わずに焼き上げ、軽く揚がるように細かく砕いています。今のパン粉を創りあげるのに、1年近くかかりました」というから、驚くとともに、そのこだわりには脱帽だ。
また、串揚げにあうソースなどにもこだわっている。おいしくてハマったのが、串揚げだけでなく生野菜などにもあう、マスタードも使ったオリジナルの「豆乳マヨディップ」。また、オリジナルのダシ醤油なども串揚げをよりおいしくしてくれる。
人気は「ストップ」というまで串揚げが堪能できる「お任せストップコース」
「一正」は創作串揚げのコースがメイン。
女性客に人気なのは「10品コース」(前菜・碗物付き)3,300円(税込)。もう少し食べたい人には、季節の創作串揚げや特選串揚げなど、さまざまな串揚げが楽しめる「15品コース」(前菜・碗物付き)4,950円(税込)もある。そして、「一正」の本日の創作串揚げをすべてを味わいたい人には「20品コース」(前菜・碗物付き)6,600円(税込)があり、こちらも人気が高い。そして、お腹いっぱい串揚げを堪能したい人には「ストップ」の声をかけるまで、季節の創作串揚げや特選創作串揚げが存分に味わえる「お任せストップコース」がおすすめだ。
11月は11月1日~31日まで期間限定で出されている「創作串揚げ一正8周年&大阪万博半年前企画」の「お任せストップコース」が話題になっている。というのも、一正8周年&大阪万博半年前を記念して、何と「世界三大珍味×大阪名物串揚げ」の特別コースが食べられるからだ。
早速、味わってみた。
前菜のサラダと黒枝豆が最初に出てくる。
串揚げにあうドリンク類も豊富で、ワインからビール、ノンアルコール類までいろいろ。
最初に出てくるのが、人気の天然ものの「海老の串揚げ」。
続いては、生ハム、メロン、しめじ、松茸、ニンニク、クリームチーズなどで作る季節の「ブルスケッタ」もおいしい。
「黒毛和牛」の串揚げには、カンボジアの生コショウをペースト状にして塩漬けしたものが乗っていて、これを雪塩で食べるのだが、食が進む。
「鰻とフォアグラ」にはバルサミコ酢のソースがかかっている。意外にも鰻とフォアグラの組み合わせが斬新で新鮮だ。
「フランス産秋トリフのヒレカツ」はトリフの香りも楽しめる一品で、ソースか雪塩との相性がいい。
箸休めにと出されたのが、「マッシュポテト・キャビア乗せ」。
この後に出てきた「イカのカダイフ・明太子ソース」は、見た目もインパクト大。カダイフに使われていた衣はトウモロコシの粉。ちなみに、カダイフとはトウモロコシの粉や小麦粉で作る麺状の食材で、揚げるとサクサクした食感になり、様々な料理に使われているという。カダイフに包まれていたのがイカで、カダイフの独特の食感にもハマる。
「鯛のタルタルソース」はさらにポン酢を食べていただくと、おいしい。
ここで、碗物が登場。「京都のよもぎ生麩」の碗物は生麩があられの衣で揚げられていて、見た目も美しい。
デザート替わりのしめは「シャインマスカット」の串揚げ。大きな粒のシャインマスカットが2粒も入っていて、ジューシーで美味だった。
「お任せストップコース」なのだが、10本でも満足度大。ここで「ストップ」をかけてしまったが、20本、あるいはそれ以上、楽しむ人も少なくない。というのも、最高級の「綿実油」を使用していることもあるが、どの串揚げもインパクト大なうえ、おいしい。ついつい、食べ過ぎてしまう人も多いようだ。
ちなみに、串揚げコースの内容は季節や仕入れによって変わる。これから、忘年会や新年会のシーズンである。おいしい創作串揚げで1年を締めくくるのもいいし、新しい年を仲間とわいわいやるのもいい。食べたばかりだが、また、食べに行ってみたいと思った。
(店舗概要)
■「創作和食串揚げ 一正」
【住所】大阪市大正区三軒家東1-17-33/Osaka Metro長堀鶴見緑地線、JR環状線大正駅から東に約1分
【営業時間】<平日> 17:00~23:00(LO 22:30) 、<土日祝> 12:00~15:00(LO 14:00) 、17:00~23:00(LO 22:30) ※土日祝の12:00~15:00は完全予約制/定休日・火曜日
【問い合せ先】電話06-4393-8021
取材協力=創作和食串揚げ 一正