山本由伸の12年3億2500万ドルはここ12年のクレイトン・カーショウの契約の合計額よりも高いのか
12月27日、ロサンゼルス・ドジャースは、山本由伸と12年契約で合意したことを発表した。入団会見は、東部時間の午後6時、西部時間の午後3時から行われる。ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールらによると、契約は12年3億2500万ドル(2024~35年)。契約6年目と8年目が終わった時点で、山本はオプト・アウトできるという。
一方、今オフにFAとなったクレイトン・カーショウは、2008年のメジャーデビューから数え、16シーズンをドジャースで過ごしてきた。最初の4シーズン、2008~11年は年俸調停の申請権がなく、定められた下限額かそれに近い、50万ドル以下の年俸でプレーした。2012年以降の契約は、2年1900万ドル(2012~13年)、7年2億1500万ドル(2014~20年)、3年9300万ドル(2019~21年)、1年1700万ドル(2022年)、1年2000万ドル(2023年)だ。
2018年のオフ、カーショウは、7年2億1500万ドルの契約5年目が終わった時点でオプト・アウトし、新たに3年9300万ドルの契約を交わしたので、打ち切った分の2年6500万ドルを差し引くと、ここ12年間(2012~23年)の契約の合計額は、2億9900万ドルとなる。
時期の違いに加え、カーショウの場合は2020年のシーズン短縮に伴う減額、山本はオプト・アウトなどを考慮していないので、あくまでも額面だけの比較だが、カーショウのこれまでの12年間と山本のここからの12年間は、山本のほうが高額だ。
ちなみに、シーズン年齢(6月30日時点の年齢)は、2012~23年のカーショウが24~35歳、2024~35年の山本は25~36歳。1歳しか違わない。
カーショウは、2012年以降の12シーズンに、先発306登板とリリーフ1登板で計1996.1イニングを投げ、奪三振率9.91と与四球率1.76(2199奪三振と391与四球)、防御率2.34を記録した。イニングはこのスパンで4番目に多く、1000イニング以上の86人中、奪三振率は9位、与四球率は2位、防御率は1位に位置する。
また、このスパンに、防御率2.75以上のシーズンは、2019年(3.03)と2021年(3.55)の2度しかなく、2013年と2014年のサイ・ヤング賞を含め、投票3位以内は5度を数える。2014年は、2年連続3度目のサイ・ヤング賞――最初の受賞はこのスパンが始まる前の2011年――とともに、MVPにも選ばれた。
なお、カーショウは、来シーズンも投げるつもりでいるが、ドジャースに戻って山本とチームメイトになるかどうかは、まだわからない。それについては、こちらで書いた。