国債の決済
2005年5月から日本国債清算機関(JGBCC:Japan Government Bond Clearing Corporation)の業務が開始された。
日本国債清算機関は、国債市場の主要プレーヤーである証券会社・銀行・短資会社などの共同出資により2003年10月に設立されたもの。
現物国債のほとんどが店頭で取引されており、取引の過程は、約定から照合、そして清算、決済といった流れとなっている。
しかし、清算機関が創設される以前は、清算がないまま各当事者が相互に日銀ネット上で決済を行っていた。
清算機関が創設されたことにより、参加者同士の取引に関わる決済は、原則として日本国債清算機関に集約され、清算(ネッティング)を経て決済を行うことが可能となった。
つまり参加者は決済上の相手方リスクを負うことなく、相手同士で行っていたものをすべて清算機関でまとめて行うことで、いろいろと相殺も可能となるため、決済そのものの全体量を削減でき、安全かつ効率的に決済することが可能となっている。
なお、日本国債清算機関は2013年10月に日本証券クリアリング機構(JSCC)と合併しており、国債の清算機関業務は同機構に引き継がれている。
JSCCは現在、取引所取引、店頭(OTC)デリバティブ取引(CDS取引及び金利スワップ取引)及び国債店頭取引の清算業務を行っている。これによって市場横断的なネッティングにより決済量が大幅に圧縮されることとなった。