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コロナ第2波でロックダウンが英首相から発表されたその夜、若者たちは…

木村正人在英国際ジャーナリスト
2度目のロックダウンを発表するジョンソン英首相(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

英首相「行動しない限り1日数千人の死者が出る」

[ロンドン発]新型コロナウイルス第2波の急激な拡大を受け、ボリス・ジョンソン英首相は10月31日夜、記者会見し「私たちが行動しない限り1日数千人の死者が出る」として11月5日から12月2日までイングランド全土で外出禁止令を発動すると発表しました。休業補償制度も11月末まで延長されます。

ジョンソン首相は9月14日から原則7人以上の集まりを禁止。同月21日に非常時科学諮問委員会(SAGE)から都市封鎖を勧告されましたが、2度目のロックダウン(都市封鎖)による景気の2番底を恐れて飲食店の午後10時閉店にとどめました。

10月14日からイングランドで地域ごとに3段階(中、高、最高)の対策をとる「コロナ警報レベル」を導入しました。しかしジョンソン首相は「SAGEの合理的な最悪シナリオを上回るペースでウイルスが広がっている」と地域ごとの対策から2度目の都市封鎖に切り替える理由を説明しました。

記者会見で示された下のグラフでは第1波では1日当たりの死者は約1千人。第2波では多くのシナリオで1日当たりの死者は約2千人、最悪シナリオでは約4千人に達すると予測されています。その最悪シナリオを上回るペースで感染は広がっています。

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ジョンソン首相は「新規感染者数が依然として非常に低いイングランド南西部でも私たちが行動しなければ数週間のうちに病院の収容能力は限界に達するのは明らか。そうなれば医療現場では生命の選択を迫られる」と警鐘を鳴らしました。下のグラフを見ると、このままでは医療崩壊が避けられないことが分かります。

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【外出禁止令の概要】

・自宅で仕事ができない人の出勤、屋外での運動やレクリエーション、医療、食料や生活必需品の買い物、介護の場合、外出は認められる

・パブ、バー、レストランはお持ち帰りや出前サービスを除き閉鎖

・生活必需品以外のお店、レジャー、エンターテインメントの会場は閉鎖

・建設や製造は営業可能

・60歳以上は他の人との接触を最小限に抑える

・学校や大学は休業しない

仮想して繁華街に繰り出す若者たち

2度目の都市封鎖が発表されたその夜はハロウィーン。若者たちは思い思いの姿に仮装して繁華街に繰り出しました。下は筆者がピカデリーサーカスやトラファルガー広場、ウエストエンドで撮影した写真や動画です。

筆者撮影
筆者撮影
筆者撮影
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筆者撮影
筆者撮影
筆者撮影
筆者撮影
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筆者撮影

(おわり)

在英国際ジャーナリスト

在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

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