【京都市右京区】2023年の紅葉狩りどこに行く? 心洗われる極楽浄土の絶景を奥嵯峨に見に行こう!
一気に冬将軍が訪れたような寒気に包まれましたね。そんな中、いよいよ京都も紅葉シーズンの到来です。日本気象株式会社(外部リンク)が2023年11月2日に発表した「紅葉・黄葉見ごろ予想」では、京都のいろはかえでの紅葉は12月11日ということですので、今年は平年より少し遅めということになりそうです。
混雑は予想されますが、やはり外せないところもあるでしょうか。紅葉のメッカでもある嵐山に来たらやはり奥嵯峨まで足を延ばしてみたいもの。石段や仁王門などに紅葉がトンネルのように覆いかぶさり、約200本のカエデが寺全体を真っ赤に染める「常寂光寺」もその一つです。
特に嵐山や嵯峨野が一望できる多宝塔周辺では、この世のものとは思えないほどの光景が広がります。まさに常寂光土のようです。「常寂光土」とは、寂光浄土とも言われ、日蓮宗や天台宗などで説かれるところの「仏が住し、光り輝く永遠で絶対の浄土」のこと。生きている間に1度は行ってみてほしいです。
「常寂光寺」の由来はというと、文禄四年(1595)方広寺大仏殿を建てた豊臣秀吉が、千僧供養会を計画して各宗へ出仕を求めた時、不受不施の宗法を持つ法華宗(後の日蓮宗)では、宗法を守るべきか、宗法を破ってでも出仕するかで意見が二分することになりました。日禛は日奥らとともに、たとえ権力者の要求でも宗法を破るべきではないと主張したのです。
しかし、時の為政者の力は大きく、日禛は翌文禄五年に本国寺を退去し、小倉山の一角に隠棲しました。今の「常寂光寺」がこれにあたります。この時に土地を提供し、支援したのが法華宗の大檀那でもあり、小倉山一帯の土地の所有者であった角倉了以でした。伽藍が整備され、絶景が生まれました。
麓にある小倉池には、早朝に待機しているカメラマンさんも多いですね。何を捜しているかというと、碧い宝石といわれるほど美しい「カワセミ」なんです。まさに小倉池の宝です。
「常寂光寺」(外部リンク)京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3 075-861-0435